16日、新聞各紙がいっせいに麻生内閣の支持率急落を報じました。
麻生内閣を「支持する」「評価する」とした回答は、共同通信17.5パーセント・朝日新聞19.0パーセント・読売新聞22.9パーセント・毎日新聞19.0パーセント。逆に「支持しない」「評価しない」とした回答はそれぞれ、70.6パーセント、65.0パーセント、67.8パーセント、67.0パーセントに達しています。この数字を見る限り、国民の7割前後が麻生内閣を見放しているということになるでしょう。
支持率がこれほど急落した原因ははっきりしています。それは日本郵政の社長人事を巡るゴタゴタです。麻生総理は鳩山邦夫総務大臣と西川善文日本郵政社長の間で揺れ動き、どちらのクビを切り、どちらを続投させるかの判断がまるっきりできず、事態をずるずると引き延ばしてきました。そして、鳩山大臣の更迭です。国民の目には決断がない麻生総理の姿が焼き付けられ、筋を通した鳩山氏は英雄視される結果となりました。
麻生総理の決断力不足は、「給付金」でも同様です。自公政権維持のためとはいえ、世紀の大愚策と評される給付金を実行しましたが、1兆円規模のばら撒きが後々大きな負担となって国民生活にのしかかってくるのは明らかです。多くの国民は「頂けるものなら頂こう」とチャッカリしておりますが、結局は税負担となることが分かってしまったので誰もそれほど喜びはしません。
批判が集中したことから、ばら撒きが終わる「6月か7月には効果が出てくる」と麻生総理は解弁していましたが、景気が浮揚しそうな気配はいっこうにありません。さらに、15兆円近い今年度補正予算にしても、各省庁が中身を吟味して積み上げたものではないのです。初めから補正予算ありきであったことは、アニメの殿堂なる施設に100億円以上の税金を注ぎ込むという計画からも浮かび上がって来ます。麻生総理はマンガ好きで知られておりますが、これなどは発想そのものがマンガチックと言わざるを得ません。
こうした補正予算ではありますが、それぞれの分野では一時的に効果を上げるかもしれません。しかし、長期的に見れば日本全体の景気を底上げするような経済対策とはとても言えないと思うのです。この対策の予算はまるっきりは借金なのですから、ツケが後から国民に回されることだけははっきりしています。
話を世論調査に戻します。共同通信が6月6~7日に行った調査では、「今の政治に満足しているか」という問いに対して「あまり満足していない」が62.4パーセント、「まったく満足していない」が20.3パーセントという結果でした。つまり、合わせて8割以上の国民が政治に対する不満を口にするという状況です。すなわち、今の麻生政権を支えているのは国民の1割から2割に過ぎないということです。
そんな一部の人たちのためにこの政権の延命を図ることに大方の国民はもうあきあきしています。麻生総理は大多数の国民の支持を失っていることを真摯に受け止め、潔く退陣する時であるといえます。
そして、調査結果はさらに厳しい現実を突き付けています。例えば、「今の政治で何が問題だと思うか」との問いに対して、63.0パーセントが「税金の無駄遣い」、27.0パーセントが「国民の意見が反映されない」、21.0パーセントが「年金記録に見るような行政の怠慢」を上げました。これを一言で表せば、「予算の行使に納得できない」「自分たちの望む政策は実行されていない」ということです。
突き詰めれば、歴代内閣の政策が失敗の連続であり、国民の意思が全く政治に反映されていないという事でしょう。そして、これを支えてきた自民党の人気も凋落しています。共同通信の調査は政党支持率についても明らかにしていますが、これによると自民党を支持するとしたのは19.8パーセント、対する民主党は38.5パーセントでした。
朝日新聞の調査でも同様の傾向が示されており、政党支持率は自民党が22.0パーセント、民主党が29.0パーセント。仮に「いま投票するなら」として聞いた衆院比例区の投票先では、民主党が43.0パーセントとさらに支持を伸ばし、自民党の23パーセントを大きく引き離しています。
結論を申し上げると、こうなれば政権交代しかないでしょう。いかなる延命策を弄したところでこの数字をひっくり返すのはほぼ不可能です。民主党が政権を取るということは、すなわち民意であります。大多数の国民の意志を政治に反映させるという民主主義の大原則を国会議員はもちろん、国民の皆さんにも改めて見つめ直していただきたいと心より願っております。