2009/11/09

多忙な国会議員の日々

国会議員となって2ヵ月が過ぎました。県議会議員の日常も結構忙しかったのですが、国会議員の日程はその比ではありません。

民主党に限って言えば、新人議員全員(143名)は国会開会中、ほとんど毎朝8時半か9時には国会に集合しなければなりません。山岡賢次国会対策委員長の実に格調の高い、いささか含みのある「訓示」と他の国対幹部からその日の日程を聞き、我々の1日の活動が始まるのです。

党の政策調査会が廃止されてから、このところ連日のように早朝から各府省の政策会議が開かれています。各府省の政策は大臣、副大臣、大臣政務官の政務三役会議で決定されますが、その前に与党の国会議員が自由にどの府省の政策会議でも出席が出来るほか、発言も自由ですのでなるべく足を運んでおります。

この間、国会の事務所には県庁や市町村長、県議、市町村議、各団体の役員の方々の切れ目ない来訪への対応もありました。団体の大会などへの出席、常任委員会の出席(まだ本格的に始まっていませんが)、予算委員会への応援含みの傍聴なども予定に組み込まれています。

また、この合間を縫って東北ブロックの国会議員会議、各議員連盟の会議や党の会議などもございます。夜は夜で、色々な会合が入ってきます。とても議員1人でさばききれるものではありません。そのため、腕利きのベテラン秘書にかなりの部分を頼らなければならないのです。

そして、金曜日なると夕方の飛行機で秋田に帰ります。その日の夜の各種会合、土日もほぼ切れ目のない地元の日程が入っております。この間、たまには結婚式や葬儀などへの出席もあります。こうしたスケジュールをこなして、日曜日の夕方か月曜日の朝一便(午前7時過ぎ)で上京するという生活です。

私のような比例区選出の新人議員ですらこんな具合ですから、国会対策委員長など国会関係の役員や党の幹部、大臣など各府省の役職にある方々は寝る暇がないほど多忙かと思われます。体力、気力がなければとてもやっていけないことです。また、有権者の皆さんとの触れ合いを大切にするばかりでなく、政策通でなければ議員は務まりません。それでいて、選挙にも強くなければならないのですから大変です。

少し大げさかもしれませんが、国会議員はこのように多忙で、国民生活や国家にかかわる重要な案件に連日、真剣勝負で取り組んでいる―ということを国民の皆さんにご理解いただければと思います。

以前、国民の様々な職業に対する信頼度の調査結果を見たことがありますが、国会議員は確か最低のランクでした。その理由は「あてにならない」というものです。結局、国民の不満は政治への不信であり、いずれ政治家へはね返ってくるのだと思います。何はともあれ、政治家は国民のため、使命感を持って日々努力するしかありません。

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2009/11/02

議場から首相の所信表明演説を聞いて

10月26日、鳩山首相の所信表明演説は議場を圧倒する民主党国会議員の熱気と拍手の嵐の中で行われました。

野党(自民党)の皆さんからは「理念が先行し具体性に欠ける」との批判もありましたが、私の印象では分かりやすく格調の高い演説であったと思います。鳩山首相は長年続いた政治家と官僚のもたれ合いやしがらみ、既得権ではどうにもならなくなった現状の政治を打破するため、これまでの官僚依存をやめ政治が主導権をもってこの国を治めることの大切さを説きました。続けて、この国の政治は国民の命と生活を守ることを基本にするのだと強い意志を示しています。

この後、新しい地域の絆や地方主権、新しい公共精神の確立、市場主義経済の弊害克服と新しい経済・雇用問題への取り組みなど国内の課題に触れ、外交面では地球温暖化や核軍縮問題、アフガニスタン・北朝鮮などの問題について語り、日米同盟の堅持とアジア各国との関係強化を訴えました。

さらに、鳩山内閣が今取り組んでいることはいわば「無血の平成維新」であるとし、「官僚依存から国民への大政奉還であり、中央集権から地域・現場主義へ、島国から開かれた海洋国家への国のかたちの変革の試みである」とした上で、「これまで量的な成長を追い求めて来た日本が、従来の発想のまま成熟から衰退への道をたどるのか。それとも新たな志と構想力をもって、成熟の先の新たなる飛躍と充実の道を見出していくのか。今その選択の岐路に立っている」と指摘。日本が今後正しい道を歩んでいけるよう、自ら先頭に立って全力を尽くす―と締めくくったのです。

これまでの歴代首相の演説は官僚型の地味でそつのないものでしたが、鳩山首相の演説はまさに歴史的変革を遂げて新しい国家を築こうという高い理想を掲げ、気概に満ちたインパクトのある所信表明だったと思います。国民の皆さんは、鳩山首相の言葉をどのように受け止められたでしょうか。

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2009/10/25

経済・雇用対策は最重要課題

民主党政権の成立からまだ1ヵ月半足らずですが、各省は次々に新しい政策を打ち出しています。特に注目されているのは国土交通省の前原誠司大臣や厚生労働省の長妻昭大臣で、2人は連日のようにマスメディアに取り上げられるほどです。こうした中、私がいちばん心配しているのは日本の経済と雇用の先行きであります。

昨年秋のリーマン・ブラザース社の破綻は、世界中の国々の経済に暗い影を落としました。しかし、お隣の中国はそのショックから完全に立ち直って経済成長を続けておりますし、先進諸国も回復基調にあります。その中にあって、我が日本だけが中央・地方を問わず、不景気に喘いでいるのです。特に地方の経済と雇用は最悪の状況から抜け出せずにいます。このままでは、地方の崩壊がさらに進行することも懸念されます。

8月の完全失業者数は全国で361万人に達しました(統計局発表/労働力調査・基本集計の速報より)。職を失った人は10ヵ月連続で増えており、1年前と比べて89万人も増加しています。また361万人のうち、2人以上の世帯における「世帯主」が89万人を占めています。すなわち、大黒柱を失った世帯がこの日本には89万世帯もあるということですから、事態は深刻と言わねばなりません。

民主党は、これまでの歴代自民党内閣が取り続けてきた「公共投資」による経済全体の浮揚策はもはや有効ではないと判断、公共事業などに対する投資は一律20パーセント減らし、国民全体が恩恵を受ける政策への切り替えを図るとしました。民主党が来年度予算の編成に当たり、子ども手当ての支給や暫定税率の見直し、農家への所得補償、高速道路の無料化といった政策を打ち出したのは、こうした考えに基づいています。

ただ、これら政策を実行することによって消費が拡大し、景気が浮揚するのか―という心配も国民の間には少なからずあります。この点については、私もやはり一抹の不安を感じています。私はこれら政策を取り続けつつも、当面の景気回復のための別途短絡的経済対策が必要だと思います。又、政権党としての中長期の経済政策をしっかり構築することも非常に大事であると思います。その意味で菅直人副総理の指揮する国家戦略室の役割は益々重要です。

政府は今月23日に10万人の雇用を創出するため、緊急対策を発表しました。ハローワークの窓口で職業紹介、生活保護の申請手続きや住居相談などをその場で受け付ける「ワン・ストップサービス」などいくつもの新しい政策を打ち出し、雇用問題の改善に向けて本格始動するところです。

現在、各企業が抱える組織内失業者が200万人もいると言われています。雇用する企業の側にとっても、雇用される労働者にとっても雇用助成金制度はより一層の充実が求められます。私は、民主党が今後さまざまな改革を行って成果を上げたにしても、国内の経済問題や雇用問題を少しでも改善できない時、鳩山政権は相当厳しい立場に立たされるのではないかと心配するのです。この事からも、今後民主党は徹底した経済対策を波状的に行うべきでしょう。

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2009/10/19

新政権予算の性格・編成の難しさ

民主党政権になって初めての予算編成が始まりました。

予算はすべての政策を具体化したものですし、時の政府方針そのものを反映しています。ですから、予算の概算を見るだけでその時の政府の性格がよく分かるのです。鳩山内閣の予算の性格は、自民党政権の下で何十年間も続けてきた「公共投資重視」型の予算から、「国民生活重視」型の予算に重点を切り替えたということに他なりません。

具体的な例を挙げると子ども手当の来年度分2兆3345億円、公立高校授業料負担分4624億円、農業の個別所得補償5618億円、高速道路無料化6006億円、ガソリンなどの暫定税率廃止2兆5000億円といった政権公約を盛り込みました。その代わり、国土交通省関係の公共事業費を14パーセントもばっさり減額しています。今後、おそらく公共事業費関係にはさらに切り込んでいくでしょう。

今ひとつ指摘しておきたいのは総務省が地方交付税1兆円以上の増額を求めたこと、厚生労働省が大幅増額を要求し28兆9000億円にもなったことなど、概算要求が大幅に膨らみ予算全体で95兆円以上になった点です。麻生政権の予算が88.5兆円台ですから大幅に増えたことになります。これを今後どこまで圧縮するかが大きな課題かと思われます。

一方の税収ですが、野田財務副大臣が既に「税収は40兆円以下に落ち込む可能性がある」と言っておりますので、国債発行は回避が難しい状況となりつつあります。選挙の際、なるべく借金を増やさないで無駄を省き、予算のやりくりで乗り切ると言ってきたものの、それぞれの省庁の既得権の要求や、公約として掲げたものは最低限実行しなければなりません。そこは国民によく説明し、「借金の増額もやむなし」と納得いただかなければならないと思います。

いずれにしろ、それぞれの省庁の既得権を積み上げた例年通りの予算編成は案外簡単な話なのですが、これを一挙に崩して、ゼロベースからまったく新しい考えの下で予算編成をしよう―というのですから、あらゆる角度から調整は避けられず、困難も伴います。しかし、新政権にとってここは正念場です。最後までやり切るしかないでしょう。ただ、概算要求の段階で感じたことは、菅さんのところの国家戦略室が全くと言っていいほど機能していない点です。

小泉内閣のときは経済財政諮問会議が次年度の予算の枠組みを決めております。これと同じように、来年度の予算の大枠は国家戦略室で決めるべきだったと私は思います。そうすれば概算要求であろうとこんなに膨らまなかった可能性があります。もっとも、今回は藤井財務大臣が単年度予算編成権は財務省の権限だと真っ先に手を打っています。残念ながら、その時点で勝負はついてしまったということでしょうか。

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2009/10/11

様変わりの永田町周辺

これまでは、自民党も民主党もそれぞれの政調会を中心となって政策の立案や、党内意見の調整等を図って来ました。しかし、民主党は政権に就いたのを機に政調会を廃止し、それぞれの省庁の副大臣が主宰する政策会議をスタートさせています。民主党の国会議員はどの省庁の会議にも自由に参加できるほか、自由に発言することも可能です。

今月6日・7日に開かれた農水省と外務省の政策会議には赤松農水相、岡田外相のみならず、他の国会議員や秘書ら政策スタッフも出席。これを取材しようとするマスコミ陣で溢れ、会場は熱気に包まれました。この政策会議は頻繁に開かれ、13日は国交省をはじめとする5省庁、14日も文科省や環境省が会議の開催を予定しています

この間、国会の委員会がぼちぼち開かれますので、私にとっても綱渡りの日程と言えますが、大臣や副大臣、政務官はもっと多忙です。よく知る副大臣に聞いたところ、彼らによる政務3役会議は「連日6時間に及び、まったく身動きが取れない」と話しておりました。今、こうした会議を通じて各省庁は立て続けに新しい方針を打ち出しています。こうした動きを眺めているだけで、皆さんも「この国の方針が政治主導で大きく変わろうとしているのだ」という感想をお持ちになるのではないでしょうか。

ところで、国会議事堂のすぐ近くには自民党の本部があります。長年にわたってこの国の権力を握ってきた政党の本拠地だけあって、その建物の大きさは見る者を威圧するほどです。かつては多くの人々が出入りし、報道陣が詰め掛けたその巨大ビルも、今は訪れる人が少なく閑散とした印象を受けます。自民党国会議員に対する各省庁の説明も、せいぜい部課長クラス止まりだそうです。

一方、民主党本部は自民党から少し離れた国会図書館の向かいにある小さな貸しビルです。今までも手狭に感じられた本部ビルですから、政権交代後はさらに大変です。慌しく出入りする人の波、そして報道陣の姿で連日ごった返しています。政権党とはこのようなものなのでしょうが、私のような新人議員のところにも各省庁の審議官や参事官が駆けつけ、細部に至るまで政策を説明してくれます。各省庁は国民以上に政権交代に対して敏感であり、大変な気の遣いかたをしていることがよく分かります。

さて、新しい政権が打ち出す新しい政策に、野党の自民党やマスコミの間からは批判めいた意見や否定的な見方がさっそく出ています。しかしながら、鳩山政権は船出からまだ1ヵ月足らずであり、評価を下すのは早すぎます。国民の皆さんにはぜひ、今後の民主党政権の動きをじっくり時間をかけて見て頂きたいと思います。

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