« 格差社会の産んだ歪み | トップページ | 小学生の死と地域の変化 »

2006/06/13

全国一の自殺率と県民性

秋田県の昨年の自殺率が全国最悪を記録しました。平成に入ってからの17年間、秋田県は2年を除いて毎年のようにワースト・ワンになっています。ちなみに昭和25年からの35年間も、自殺率第1位は21回も数えているのです。

私は自殺の問題についてはまったくの素人ですが、1人の秋田県人としてその理由や背景について以前から関心を持っていました。果たして、この高い自殺率は何に起因するのでしょうか。

その1つに、「気候や風土が大きく影響しているのではないか」とする説があります。確かにこの自殺率の全国ランキングを見ると、秋田県に次いで自殺率が高いのは青森県、山形県と続き、ワースト13位までに福島県、北海道、宮城県が入っています。

東北・北海道で自殺多発しているという事実はますます、厳しい冬が長い北日本ならではの気候が大いに関係していると思わせます。実際に北国に住めば分かることですが、11月から3月末までは吹雪かどんよりした曇り空の日が続き、輝く太陽を目にする機会は滅多にありません。

寒さが厳しい時期ですから、天候が良くない日はつい家の中に閉じこもりがちとなります。どんな人間でも孤独な状態に長く置かれると、考え方がどんどん「内向き」になるものです。もし病気がちだったり、体調がすぐれなかったり、あるいは精神的に参っている時はなおさらでしょう。

一方、自殺がもっとも少なかったのは神奈川県でした。以下、香川県、徳島県、三重県、奈良県、愛知県、京都府、岡山県、広島県、静岡県、東京都となっています。見ての通り、温暖な西日本と首都圏が目立ちます。自殺の多い地域、少ない地域を比較すると、やはり気候の違いに大きな差があるようです。

他県と比較して「後進性」が指摘される秋田ですが、その原因としてよく上げられるのは交通網や通信網など、ハード面の整備の遅れです。確かに、それも原因かもしれません。しかし、それ以上に深刻なのは県民の高い自殺率の背景として考えられる「内向き」の姿勢ではないか、と私は思うのです。

もちろん、そこに大きな影響を及ぼしている天候や風土を変えることはできませんが、物事をマイナスに考えがちな県民性を改めることは決して不可能ではありません。新しい秋田県を築いていく上で、この県民意識を変革していくというのは非常に重要なテーマになるはずです。

|

« 格差社会の産んだ歪み | トップページ | 小学生の死と地域の変化 »

「経済・政治・国際」カテゴリの記事

トラックバック

この記事のトラックバックURL:
http://app.f.cocolog-nifty.com/t/trackback/21420/2195741

この記事へのトラックバック一覧です: 全国一の自殺率と県民性:

» 秋田県 [男の育児休暇]
 昨日の続きで気になったのでさらに調べてみました。 秋田県、実は昭和31年に最大の総人口を迎え、以来ずっと人口が減り続けていました。 (昭和31 年 1,349,936 人 → 平成17年 1,145,471 人)  昭和30年代といえば集団就職で都市部への流出が盛んになった時期です。 人口減の要因は社会減が主ですが、平成5年から自然減も始まっているようです。 世の中少子化と騒いでいるのに、こんな重要な事実が注目されていないことも実は問題ではないかと思ってしまいました。 自然減の事実が当たり前... [続きを読む]

受信: 2006/09/13 21:54

« 格差社会の産んだ歪み | トップページ | 小学生の死と地域の変化 »