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2007/03/29

子育て税に対する見解

子育て支援事業を継続することにはもちろん賛成です。しかし、そのために新税を創設することには賛成できません。

今、県民の暮らしは決して楽ではありません。そこへ説明もなく新たな負担を求め、県民は果たして納得してくれるでしょうか。私は今の財政状況でも、やりくりの工夫をすれば子育て支援は可能であると考えます。わざわざ増税してまで効果の見えない新事業を行うべきではありません。さらに、限られた層のために県民全体で経費を負担するという構想そのものが、受益者負担が原則となっている地方税には馴染みません。

消防・警察・学校などの公共財を維持・管理するための地方税なのであり、子育てというおよそ公共財に当てはまらない行為を対象とするため、原則を拡大解釈すること自体がおかしいのです。本質から外れた税については、今後も疑問の目を向け、徹底的に追及してまいります。

なお、子育て税については反対の立場から当局の考えを質しております。私が反対する理由については下記リンク先の記事の通りです。

http://kazuo-takamatsu.cocolog-nifty.com/blog/2007/03/post_3486.html

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生活者を守るために

ここ数年、年金の目減りや医療費の値上げなどにより、その高齢者の暮らし向きはじわじわと苦しくなっています。また、施設に入所している高齢者については昨年10月以降、介護報酬が3.8パーセント減額されると同時に、食事代や部屋代が本人負担になったと聞いております。

社会的弱者や高齢者に温かい手を差し伸べることは、政治にとっていちばん大切なことです。そのためにはまず、ごく普通の県民の皆さんの身になって、これらの問題を真摯に考えなくてはいけません。そもそも、それが地方政治家に課せられた役割であります。

一部の業界の利益を優先したり、限られた階層のために政治を行うべきではありません。最大公約数である国民・県民の立場で物事を考えるというのが大原則であると私は信じ、今後もこの姿勢を貫いてまいります。

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格差の解消は政治課題

格差社会が大きな問題となっています。今、日本にはパート労働者が650万人、フリーターが200万人、ニートが80万人おり、不安定な労働条件で働かされている国民があまりに多いのです。この国の将来を背負う若者280万人が、夢も希望も持てないまま暮らしているというのは由々しき問題といえますし、懸命に働いても貧しい「ワーキングプア」と呼ばれる層が増えている現実も看過できません。

この現象は、小泉内閣が行った市場主義の政策や構造改革に起因するもので、生活保護世帯が100万を超えるという時代になってしまいました。貧富の差は広がりつつありますが、この解消こそが日本の政治の大きな課題であると私は考えます。

県内においても、いたるところで格差の問題が生じています。私は地方政治家として、こうしたことにも気配りしてまいります。

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秋田県農業の将来とは

秋田県は農業県といわれております。ただし、青森県や岩手県、山形県などと比較すると、農業総生産の面で劣っているというのが現実です。例えば、青森県が3000億円近く、岩手県がおよそ2500億円、山形県も2000億円前後あるのに対し、秋田県は1700億円とやや差が開いています。

かつては青森・岩手・山形と肩を並べていた農業県の秋田が、どうしてここまで落ち込んでしまったのでしょうか。その理由は、米依存度が65パーセントと非常に高いことにあります。つまり、米価が下がればストレートに農業総生産額、農家所得もダウンするというわけです。

青森県は畑作が中心となっており、リンゴ以外の品目で「生産量日本一」がいくつかあります。岩手県では酪農とその関連事業が発展しています。秋田県も米以外の野菜や花などの品目に集中して取り組み、米依存度を50パーセント以下にすることができれば、米価が値下がりしても安定した収入を得られるようになるでしょう。当然、県はそのために強力にバックアップをしなければなりません。

米作りは5月から9月までの5ヶ月間を要する仕事です。つまり、残された7ヶ月で何をするかがポイントになります。この期間に米以外の畑作に取り組むか、あるいは近隣で働いて別に収入を得るかのいずれかです。この点が、秋田県農業の生き残りを考える上で重要であります。県はここで独自の政策を打ち出すべきと私は思います。

ところで、今年から「集落営農対策事業」が始まります。これは農水省の政策であり、集落ごとに20ヘクタール以上の農地を1単位として生産組織を作り、4年後に法人化するというものです。これは4ヘクタール以上の認定農家も対象となります。

これで農業の合理化を図るわけですが、実は問題があります。まず、この新しい生産組織が日本農業の中核、収支バランスのとれた法人として果たして残れるかどうか。さらに、取り残される形となる中小の農家はどうなってしまうのかを考えなくてはいけません。

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2007/03/28

秋田の経済戦略を考える

東京や大阪などの大都市圏では今、大手企業がバブル時代を超える収益を上げています。都心部ではビルの建設ラッシュが起き、高層マンションが林立するという現象も見られます。現実に東京や大阪でこうした場面を目にされた方であれば、経済的活動の慌しさを肌で感じられたのではないでしょうか。

一方、こうした大都市圏と比べると、私たちの秋田はまったく活力を失っていると言わざるをえません。

私は、かねてから「秋田県全体が勢いを失いつつある」と指摘してきました。そして、その根本は経済にあると考えています。つまり、この建て直しこそが今の秋田にとって最大の課題であります。

内閣府が昨年3月に発表した2003年度の県民経済計算によりますと、県民1人あたりの所得は全国最下位レベルにあり、東京都民の平均所得のほぼ半分という水準です。

県民所得には雇用者報酬や企業所得も含まれており、各都道府県の経済全体の状況を明確に数字で表しています。したがって、このデータから秋田県全体の力が全国と比べてどの程度なのかを把握することができます。

問題は、この低水準からいかに脱却するかにあります。

■自立と努力と連携

まず、考えなくてはならないのは、公共事業依存型経済からの脱却です。これまでの地域開発や地域経済を支えるのに、地方は公共事業に頼りすぎた感があります。しかし、そうした公共事業によって国や自治体の財政が苦しくなり、公共投資を大幅に減らした結果、地方は瞬く間に勢いを失ってしまいました。今後は公共事業をアテにせず、地方として自立することを前提に物事を進めなくてはなりません。

次に、行政や政治は県内の中小零細企業に対して集中的に支援の力を注ぐべきです。これは技術・資金・販路・経営のすべての面に対して行います。もちろん、すべての企業に同じように手を差し伸べるというわけにはいきません。この時代に生き残れる企業を選び、そこに集中投資するのです。

県はそんな余力はないというかもしれません。しかし、要は予算の配分の仕方次第です。例えば、県の今年度当初予算は6800億円となっています。このうち、人件費と公債費(借金の返済)が51パーセントとほぼ半分を占めているのが実態です。この2つの項目は義務的経費と呼ばれ、絶対に必要なものですが、残る予算は比較的自由に使うことができます。この配分は県の判断に委ねられています。

一方、企業人はどうするべきなのでしょうか。

ぬるま湯に浸かっている企業は、やがて時代の波に飲み込まれて淘汰されると思います。先日も、秋田市内で90年以上も続いた建設業者が自己破産しましたが、伝統ある企業といえども時代は容赦してくれません。トップに立つ企業人は、戦略を持たなければならないのです。

時代の流れを的確につかみ、その流れに自社を乗せていけるかどうか。その手腕が問われます。そして、必要なのはたゆまぬ努力であります。大企業が組織としてどれだけ研鑽しているかを知ることも大事です。企業・行政・政治が一体となって、秋田の経済戦略を考えなくてはなりません。

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2007/03/22

選挙を議論の場に

秋田は豊かな自然環境に恵まれています。春から秋にかけては、山菜やキノコの宝庫です。海や山も近く、美味しい地元産の食材も易々と手に入れることができます。また、ゴルフ場やスキー場といった施設も近郊にあり、いつでも気軽にスポーツを楽しめます。そして、秋田の皆さんはどこよりも人情味があり、思いやりの深い方たちばかりです。

そんな素晴らしい私たちの秋田県ですが、脳卒中・心臓病・ガンなどいわゆる3大成人病で亡くなる方の比率は全国ワースト上位であり、自殺率に至っては全国第1位という悲しい記録が長らく続いているのも事実であります。このため、秋田には他都道府県と比べて常に暗いイメージがつきまとっていると思うのです。

さらに、各種統計を見てもマイナスの面が浮かび上がってきます。例えば、東京都の半分に過ぎない県民所得を筆頭に、県民総生産や鉱工業生産などの項目でも全国最下位グループの中で低迷しています。少子高齢化も著しく、県全体が勢いを失いつつあることは明白と言えます。

こうした現状について、私は平成16年の6月定例会で「秋田は衰退の一途をたどっている」とショッキングな言葉で表現し、県当局の見解や対策などを質しました。それから3年が経過し、秋田の衰退に歯止めはかかったのでしょうか。残念ながら、答えは「NO」です。

こうした中で今、私たちは何をすべきかを考え、アクションを起こさなくてはなりません。まずは、夢希望を失いかけているこの秋田に、かつての勢いや活力を取り戻すことを優先すべきである――と私は思います。

そのためには政治や行政はもちろん、県民の皆さんも共に立ち上がり、県民総ぐるみであらゆる手立てを講じなくてはなりません。将来を見据え、夢と希望の持てる秋田に作り変えるための下地を作ることが必要なのです。

今月30日に告示される県議会議員選挙は、新しい秋田を目指す出発点となります。選ぶ側も選ばれる側も本気で秋田の将来を考え、本音を出し合って徹底的に議論する場としましょう。おそらく、ここで秋田の未来をしっかり話し合わなければ手遅れとなります。この最後のチャンスを逃さないために、私も県政の抱える問題を恐れず、怯まず、妥協せず提起していく覚悟です。

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2007/03/07

「子育て税」徹底して議論

3月6日の総括質疑で、私は40分以上にわたって「子育て税」について当局と議論をさせていただきました。以下、その要点について述べたいと思います。


■県の政策の進め方(行政手法)について

昨年から、県は総合審議会や県民アンケート調査、さらには100回以上にわたる県民との対話集会を行っています。これは県議会の頭越しに物事をどんどん進め、議会が「子育て税」を認めざるを得なくなるような雰囲気作りをしているに等しいと言えます。これは議会軽視であり、由々しき問題であると指摘しました。


■租税法律主義、租税条例主義の原則

仮に議会の頭越しに新税の導入をどんなに進めようとも、最終的に議会の同意(議決)を得ないと課税はできません。税は私有財産制の中で、国や地方自治体が住民から強制的にお金を徴収することですから、あくまで厳格に検討しなければならないのです。

古来より、支配者は何かにつけて税を国民から徴収しようとしてきました。しかし、法律や条例に依らなければ新しい税の創設、及び増税は許されません。ですから憲法84条で「新たに租税を課し、又は現行の租税を変更するには、法律又は法律の定める条件によることを必要とする」と厳密に規定しているのです。

さらに、地方自治法第223条では「普通地方公共団体は、法律の定めるとこにより、地方税を賦課徴収できる」となっており、地方財政法第2条でも同じような規定をしています。


■公共財と準公共財の定義と受益者

地方においては、学校・消防・警察・道路などは皆で使用する公共財と言えます。この公共財を使用し、利益を受ける地域の住民は「受益者」と呼ばれます。この受益者から公共財を維持するために必要なお金を徴収することを受益者負担といいます。県は子どもを「準公共財」とし、子育て支援の経費負担を広く県民に求めようとしていますが、この解釈には無理があります。


■子育て税は地方税になじまない

また、税の徴収の方法は利益を受ける者(受益者)から徴収する「応益主義」と、支払う能力があるものから徴収する「応能主義」があります。国税は応能主義であり、例えば所得に対する累進課税がよく知られています。これに対して、地方税は受益者が税を負担する応益主義が原則となっています。

子育て支援の受益者は県民の限られた層ですが、この財源を捻出するための子育て税は応益主義を原則とする地方税に馴染むものなのでしょうか。私はまったく不適当であると考えます。何故かと申しますと、子育て支援は「公共財」でも「準公共財」でもないからです。

県側は分かり難い解釈をつけて子どもを無理やり「準公共財」とし、受益者負担の原則を当てはめて県民から税金を徴収しようと考えています。これはとんでもないことであります。そして、子育てをしている限られた人たちを支援するため、県民全体で費用を負担するという考え方は先の原則に反します。

仮に子育て支援を準公共財と規定し地方税の対象とするなら、男女共同参画税や高齢者税など際限のない新たな税の創設が可能となります。


■子育て税は「新税」と呼べるのか?

はっきり申し上げると、県が導入を計画している子育て税は新税ではありません。県民税率4パーセントに超過課税0.4パーセントを上乗せして4.4パーセントにし、これで25億円の税収を見込んでいるのですから、事実上の増税と言えるのではないでしょうか。


■現行予算で子育て支援は不可能か?

県は切り詰めるところは切り詰めているとし、これから先、国の地方交付税や国庫補助金が大幅に減らされることを理由に「新税以外に不足分を賄う方法はない」と主張しています。果たして県の説明は本当でしょうか。実は私ばかりではなく、県議会議員の多くは「現在の予算の範囲内でやり繰りができるのではないか」という見方をしているのです。

いずれにしても、県は9月の定例会で正式な条例案を提出したいとの意向です。この新税の問題は今後、さらに議論を深めていく必要があります。

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