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2008/02/29

2月定例県議会の焦点(1)

県議会の2月定例会は、2月21日から3月19日までの長丁場です。新年度の予算全体を審議するため、どうしても時間をかける必要があります。県の貯金に当たる基金も2008年度末には172億円にまで減少する反面、借金は1兆2241億円に達するという台所事情ではなおさらでしょう。

この苦しい財政事情の中で、当初予算は7039億3300万円となっていますが、借金を返すための県債発行分を除くと実質5771億円に過ぎません。この予算の中で県は今年度、3つの重点的施策に378億円を配分しています。その内訳は「産業振興と雇用創出」に147億5200万円、「子育て支援と教育の充実」に137億6600万円、「健康と医療の充実」に93億3000万円です。

この中で特に注目されるのは、やはり「子育て支援事業」です。まず、保育料助成についてはこれまで1歳児以上としてきた半額助成の枠を拡大し、0歳児からを対象とすることになります。ただし、その代わりに所得制限が引き上げられます。また、本県の高校生のレベルアップのため、理数系教員の重点配置や博士号取得者の採用、キャリアアドバイザー活用などに3億6000万円を計上しています。

ところで、寺田知事は定例会に先立って「子育て税」関連条例案の上程を断念すると発表しました。県議会はどの会派も新税の導入に反対していましたので、仮に提案されれば混乱していたと思います。しかしながら、あれほど強気の姿勢を示していた寺田知事も、県民世論も反対していると知り、引き下がざるを得なかったようです。議会各会派からは、経費をかけてここまで議論を長引かせた寺田知事の責任を問う声も上がっておりますが、大きなうねりとなるかどうかは微妙と言わざるを得ません。

ただし、県議会としては寺田知事の責任を問うばかりでなく、新税なしで子育て支援をどのように進めていくのかという点について、県民の皆さんにはっきり方向性を示さなくてはならないと考えております。同時に、寺田知事のこれまでの行政運営の手法についても、何らかの注文をつけておくべきとの意見も出ています。子育て税の導入はなくなったとはいえ、支援の中身についてはこの先も注目されるはずであります。

さらに、今回の定例会では平野美術館の移転問題、国際教養大の大学院設置関連予算、そして12月定例会で否決された脳研・精神医療センターの独立エージェンシー化のための関連予算などなど、県民の注目を集めるであろう審議が山積しておりますが、いずれも県の将来を考える上で非常に重要な課題です。また、産業の振興や雇用の確保、格差の解消、農業の現状と将来についても議論を深めなければなりません。

各常任委員会や予算特別委員会の総括質疑(2日間)で、これらは徹底的に議論されることになるでしょう。

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2008/02/17

子育て税断念の背景と責任

強気の姿勢を崩さず「政治生命を懸ける」とまで言い切った寺田知事でしたが、子育て税の導入はさすがに断念せざるを得なかったようです。県議会の全会派から反対されたばかりでなく、県内全市町村からはそっぽを向かれ、頼みの綱の県民もわずか25パーセントしか賛成していないという有様(アンケート調査の結果)では、やはり強行突破はできなかったのでしょう。

そもそも、このような新税の導入を本気で提案すること自体に無理があったのです。私も子育て税を寺田知事が持ち出した当初から明確に反対論を唱えていましたし、昨年2月には定例会の予算総括で30分以上にわたってこの問題を取り上げ、地方税のあり方を含めて集中的に議論させていただいたことは当ブログでもお知らせした通りです。(※参照) また、その議論の中身は小冊子にまとめて県内の市町村長や議員の皆さんに送付し、子育て税の問題点を理解していただこうと努めました。(※参照

子育てというのは大変に耳障りの良い名目ですが、もともと地方税には馴染まないと私は考えます。地方税は地域の皆さんが利用する施設や機関、例えば警察や学校、消防などの公共財を維持するため、必要な費用を地域全体で負担しましょうというのが本来のあり方です。しかし、子育て税は限られた人たちの利益のため、全員がその費用の一部を負担しようというものでした。これは明らかに税の原則に反します。

この原則を捻じ曲げてまで導入を強行するのは間違いですし、ましてや地方の経済が逼迫して県民の皆さんの暮らしが大変厳しい中で増税をするのは無理があるというものです。ところが、寺田知事は私たち県議会が子育て税に反対と見るや、県民との対話集会を100回以上も開いて県民を味方に付けようとしました。さらにはアンケート調査を繰り返して県民世論を動かし、議会を包囲して一気に導入に持ち込むつもりだったようです。

その戦略は失敗に終わりましたが、どうしてそこまで執念を燃やしたのかが疑問として残ります。それはおそらく、県財政の危機的状況が背景にあると私は考えます。

■税収不足を補う増税

皆さんもご承知の通り、県の借金はとうとう1兆2000億円を超えました。一方、貯金(地域振興基金など)は使い果たして底を尽こうとしています。そして今後、毎年の予算を組むのに200億円以上も不足するのです。県職員の給料や県議の報酬をカットしたもこの財政難を乗り切るためでしたが、それでも足りないからこそ増税に固執したのではないでしょうか。

そもそも、議会に初めて子育て税を提案した際は100億円以上の税収を見込んでいました。ところが議会が即座に反対したため、金額を減らして最後は20億円にまで引き下げたという経緯があります。このことからも、子育て税は財政運営の失敗を補うための増税だったのではないか―というのが率直な感想であります。すなわち、そのうち何とかなるだろうという見通しの甘さ、安易に借金を重ねてきた無策ぶりが、この事態を招いたと見るべきです。

もちろん、子育て税の提案を取り下げたからといって問題が終わるわけではありません。寺田知事が反対の声に耳を貸さず、子育て税の導入のため2年半以上にわたって執念を燃やし続けた結果、多くの労力が無駄となりました。この損害をどう考えるべきかです。100回以上に及んだ県民との対話集会、県民を対象に行った3度のアンケート調査、県の総合審議会における検討、全庁を挙げての取り組み。議会や県民を巻き込んでの議論。ここに費やされたコストを金額に換算したら、いったい幾らになるのでしょうか。

21日から県議会の定例会が始まります。ここで野党(特に過半数を占める自民会派)が寺田知事のギブアップに満足し、2年半も議論を引っ張った責任を黙って見過ごすとは思えません。一方、寺田知事はこの窮地をどう切り抜けるのでしょうか。県知事選を1年後に控えた時期とあって、県民の皆さんも何か大きな動きがあるのではないかと予測しているようです。ただし、寺田知事の政治的求心力がこの子育て税の問題で大きく低下しているだけに、これまでのように世論を味方につけるのは容易でないと思います。

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2008/02/14

餃子事件と食糧安全保障

中国製冷凍餃子が引き起こした食中毒事件の解明が進むにつれて、現地工場の製造過程で意図的に毒物が混入された疑いが強まっているようです。誰が、いったい何の目的でこのような行為に及んだのかはまだ分かりません。しかし、食料自給率が低く輸入に頼っている日本にとって、この問題は国民の「生命」に関わる重大なものです。監督省庁はもちろん、輸入業者はどこまでチェックしているのでしょうか。不安は尽きません。

今回の事件を受けて、中国製品を避ける現象が起きることは容易に想像できます。ただし、日本はさまざまな分野で中国製品に依存しているのも事実です。それをすぐ、国産に切り替えることは困難と言わざるを得ません。そもそも、中国で製造するのは国内よりもはるかにコストが安いからです。例えば、国内製造に切り替えてコストが増したとなれば、それは価格の値上がりにつながります。それを消費者が受け入れ、国産品に切り替えるかどうかも微妙だと思います。

今回の事件は日本国民に大きな衝撃を与えました。ただ、その一方で日本の食糧自給のあり方を考えるひとつの機会となったことも確かでしょう。現在、日本の食糧自給率はカロリーベースで39パーセントに過ぎず、先進国の中でも突出して低い数字となっているそうです。ちなみに農業が盛んなフランス、アメリカは食糧自給率が100パーセント、ドイツやイギリスも日本よりははるかに高い水準にあります。

日本は工業に力を注いで経済成長を遂げましたが、その一方で輸入食糧に頼り、農業を衰退させてしまいました。国際的な経済力を増したことにより、国内で農産物を生産するよりも、商社を通じて輸入したほうが安くなったためです。しかし、食糧自給率が4割を切る今の状況でもし輸入がストップするようなことになれば、日本はもうお手上げです。

現実に食糧が手に入らないような事態はありうるのでしょうか。私が心配するのは、地球温暖化によって世界各地で多発している異常気象です。アメリカを初めとする世界の穀倉地帯がもし大規模な干ばつに見舞われたら、輸入がストップすることは充分に考えられると思います。さらに日本の国際収支が赤字に転落し、食糧を輸入する外貨に事欠くような状況に陥ったときはどうするのでしょうか。

今は生産コストの安い国から食糧を大量に輸入していますが、例えば中国などは経済が急成長しています。それが国民の食生活に変化を与え、肉食も増えているそうです。牛肉や豚肉が中国で大量消費されるようになれば、そのエサとなる穀物の消費量も爆発的に増えます。現実に中国の肉食志向が国際市場に反映されて穀物の価格が上昇、日本にも大きな影響を及ぼしています。

事態は今後、さらに深刻さを増すでしょう。近頃は「食糧の安全保障」という言葉もごく当たり前に使われるようになっていますが、日本としてそれをどう具体化するかです。残された時間はそう多くありません。

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2008/02/07

2区で進む自民党離れ

先月26日に北秋田市で民主党2区の組織結成大会が開かれたのに続き、今月2日には能代山本地区のブロック会議が開催されております。会場となった能代市中央公民館には能代市の民主党市議団(5名)のほか、同地区の党員・党友、支援者ら110名が駆けつけ、会場は熱気に包まれました。

県連代表の寺田学代議士がまず、ガソリン税を含む政局について解説。その後に私がこれまでの2区における動向や今後の活動方針などについてお話し、党員・党友から出されている「2区でも独自候補を出して欲しい」という求めに応じ、1日も早く候補者を決める方針であることを説明いたしました。

この後の質疑応答ではガソリン税や農業、生活のことなどに関する切実な声が飛び出し、現在の政治に対する不満が頂点に達していることが手に取るように分かりました。私はそうした声に対して「この現状を変えるには民主党が選挙に勝つしかない。参議院議員選挙に引き続き、衆議院議員選挙で勝って民主党と他の野党と過半数を取らなければ、1歩も前に進めない。現状を変えるためにいっしょに戦って勝利しよう」と呼びかけた次第です。

このブロック会議を終えて感じたことは、能代山本地区の皆さんも今の政治に大きな不満を抱えているということでした。もともと保守が強いとされたこの地区でさえ有権者の自民党離れが著しいのですから、次の衆議院議員選挙は本当に分かりません。現状を変えたいという皆さんの願いを実現するため、我が党は総力を挙げて戦います。

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