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2008/04/16

ガソリン値下げ雑感(2)

全国の知事たちは暫定税率の廃止に反対しています。それぞれの都道府県のトップに立つ彼らのみならず、市町村長までがガソリンの値下げを受けて「これでは予算を組むのが大変だから、事業をストップしなくてはならない」と言い出したことは、皆さんもご存知だと思います。この影響あって、私自身も親しくしている市議の方から「さあ、民主党さん。この始末はどうしてくれますか」とばかりに言われました。

全国の知事たちが一斉に暫定税率の廃止反対に回ったのは、新年度予算を組んでしまっていることもあるでしょう。確かにその事情は分からぬわけではありませんが、何か裏がありそうに思えてならないのです。それはつまり、誰かが彼らにそう言わせているという疑念であります。一時の予算のやりくりは大変でしょうが、「地方分権」を唱えて続けている全国の知事たちが、首根っこを押さえ続けられることを承知で、国からの交付金や補助金を廃止するなというのは矛盾するものと考えます。

政府自民党にとって暫定税率の廃止、あるいは特定財源から一般財源にするというのは難題です。結局、福田総理は暫定税率を残して一般財源化するという選択をしましたが、「必要な道路は建設する」という但し書きが付いています。この意味をどう解釈すべきなのでしょうか。

私は、道路族によって約束が骨抜きになされるのではないかと危惧します。「道路は地方にとって必要なものだ」と大合唱が始まれば、福田総理も後退せざるを得ないはずです。私が見る限り、全国の主要幹線道路や地方の主要道はかなり整備されています。どうしても必要な箇所については、一般財源で充分に手当てできるはずです。

6兆2000億円という巨額の特定財源を手放したくないという関係省庁の官僚、道路族の思うがままに立派な道路が全国に作られたとしても、それぞれの地方での農業が破綻し、工業が寂れてしまったら、今度は商店街も潰れてしまいます。そうなると少子高齢化がさらに加速し、地域社会そのものが崩壊します。そうなったとき、立派な道路は何の役に立つのでしょうか。

要は道路予算と他の予算とのバランスです。公共事業に大きく依存している地方の建設業界にとっても、暫定税率の一般財源化は大きな問題です。それは脅威と言えるかもしれません。そして、公共事業関連予算が大幅に削減されることで俗に"叩き合い"と称される競争が始まれば、業者の体力はさらに消耗するかもしれません。

しかし、何十年間も莫大な公共事業費が垂れ流しとなっていた中、暗黙の了解の下で談合を繰り返してきた業界自体が、このシステムに安住してきたことの弊害も考えなくてはなりません。

先日、国会の質疑応答をTVで眺めていました。民主党の小沢代表は、暫定税率廃止で不足する財源の穴埋めとして、前年度予算の繰り越し金1兆円を回せば良いと指摘しています。地方の不足分は8000億円と言われていますから、これで補填できるというわけです。地方で行っている国の直轄事業は、常に3割が地方の負担となりますが、この分は国が肩代わりすることで解決します。

さらに、国発注の公共事業においては随意契約をなくし、無駄を徹底的に省くことが必要です。危機を訴えて制度を存続しようという手法は、事実上の減税で一息ついた国民の気力を下げることになりかねません。国が財源不足を煽るよりは、現状をしっかり説明した上で「やりくりで何とかしましょう」と言うほうが、生活を切り詰めて頑張ってきた国民の応援につながると私は思います。

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