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2008/04/02

緻密に計算された小沢戦略

暫定税率の攻防ですが、いったい政府与党と民主党のどちらが国民の支持を得たのでしょうか。

世論調査によると、7割前後がガソリンの値下げに賛成しているそうです。その視点から判断すれば、福田内閣はかなり大きなダメージを受けたと言えるでしょう。一方、民主党にも国会を混乱させた責任を問う声が上がるなど、結果から見ればどちらにとっても厳しい結果となっています。しかし、このことは小沢代表も織り込み済みであったと思われます。

国会がゴタゴタして党が多少のダメージを受けたにしても、ガソリン価格の引き下げが実現すれば国民の大多数が歓迎するであろうことは予想しており、差し引き勘定では民主党にとって有利な情勢になるという判断があったはずです。そして、一旦値下がりしたものを再び値上げする難しさは前回も述べました。つまり、自民党がどこまでも暫定税率の維持に固執すれば、国民の怒りが彼らに向くという読みです。

この流れに乗って、民主党は一気に解散にまで持ち込みたいところですが、仮にそこまで行かなくても「解散は近い」という空気が醸成されることによって、党内の引き締めを図るという効果が期待できます。それは、すなわち小沢代表の求心力を高めるということであります。

民主党にはさまざまな背景やキャリアを持つ議員が在籍し、中でも当選1回~4回の若手が多数を占めています。この集団を束ねていくことは至難の業です。そして、それができるのは小沢代表以外にいない、と言っても過言ではありません。

防衛省、社会保険庁、国土交通省の道路局と官僚の天下り先でもある特殊法人・財団・社団法人に今、国民の注目が集まっています。ただし、どの省庁も徹底的に調べ上げれば中身はそう変わらないはずです。おそらく、国民がとても納得できない予算の使われ方をしていることでしょう。それは計り知れない闇です。これを明らかにし、闇の関係を断ち切るためにはどうすべきか。それは政権を変え、過去のしがらみを一掃して政と官の関係を再構築するしかありません。

ガソリン税に見られる悪しき因習を引きずったまま、この国の未来を展望することは難しいと思います。その因習をきれいさっぱり解消しない限り、日本は確実に世界の潮流から取り残されてしまうでしょう。果たして、それで良いのでしょうか。必要なのはこの国が抱えている不合理を正すことであり、痛みだけを国民に押し付ける偽りのリニューアルではありません。そして、民主党の掲げる真の改革に着手すべきか否かの判断は、国民に委ねられているのです。

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