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2008/10/02

学力テストにこだわる知事

寺田知事が、学力テストの結果をあくまで公表すると譲りません。昨日の県議会予算委員会は、この問題で大議論となりました。文部科学省は学力テストを行うに当たり、都道府県に対して結果の公表を差し控えるよう求め、実施要綱を作って通達まで出しています。それは、成績を公表することによってそれぞれの市町村や学校ごとの競争が激化し、教育の現場が混乱しかねないからです。

実は、文科省がこの点にこだわるのには過去のいきさつも影響しています。

1960年代、当時の文部省は全国学力テストを行ったことがあります。しかし、それによって競争が激しくなり、批判を受けて取り止めたという苦い経験があるのです。例えば、北海道旭川ではテストを阻止しようとする日教組と揉み合いになり、裁判闘争にまで発展しました。そして、第1審では学力テストを違法であるとする判決が下っています。このため、文部省は1966年に学力テストそのものを中止してしまったのです。

また、今回の学力テストを実施する際に文科省が示した要綱には「特に文科省が公表する以外の情報については、都道府県の情報公開条例に定めている"非公開情報"(公開してはならない情報)に相当する」として都道府県教育委員会の判断による公開に釘を刺し、市町村教育委員会にその是非を委ねているのです。

にもかかわらず、寺田知事は文科省の実施要綱を無視し、「ルール違反と言われても構わない」と半ば居直っています。この姿勢については、私も昨日の委員会で「知事は自ら作った情報公開条例を破ることになるのではないか」とたしなめ、テスト結果の公表を中止するよう強く求めました。

今回の学力テストの問題に加え、1国2制度を巡る発言に対する知事会側の反発、さらには子育て税や北東北3県の合併などなど、ここ最近の寺田知事の言動に首を傾げる県民は少なくありません。ボルテージを上げる一方の寺田知事には是非、冷静さを取り戻していただきたいものです。

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