« 2009年2月 | トップページ | 2009年4月 »

2009/03/30

民主党は「ひどい政党」か?

自民党の菅義偉選対副委員長が今月28日に大阪市内で行った講演において、民主党を「ひどい政党だ」と批判したそうです。小沢代表の続投を容認したことをこのように表現したようですが、大臣経験者の言葉としてはいささか乱暴ではないかと思います。政党としてのあり様を見れば、むしろ「自民党はどうなのか」と感じる有権者も多いのではないでしょうか。

今、日本中どこのハローワークは職を求める人々で溢れており、国民の多くは将来に大きな不安を抱えながら暮らしています。この国の未来を築いていくはずの若者たちは希望を失い、大都市ばかりか地方でも凶悪な犯罪が増加、僅かな年金で老後の生計を立てなくてはならない高齢者の数も限りがありません。

また、地方では地場の経済を支えてきた農業・工業・商業の先行きが見えず、地域そのものが崩壊しかねないような状態に陥っています。いったい誰がこんな日本にしてしまったのでしょう。すべてとは言いませんが、戦後の政治を支配してきた自民党の責任が重大であることは明確です。

多くの国民の皆さんが「自民党はひどい政党だ」と感じているからこそ、支持率は下がる一方です。衆院解散に踏み切れなかったのは、当の自民党がそれを十分に感じていたからでしょう。

確かに、小沢代表の秘書逮捕は衝撃的な出来事であり、民主党に対する国民の皆さんの期待に背くものであったかもしれません。しかし、それだからといって自民党がこれまで犯してきた数々の政策の失敗が帳消しになるわけでもありません。

4年前、小泉総理が「郵政民営化」というテーマで衆院を解散した際は、賛成か反対かという単純な選択を迫られました。結果としてその他の政策が忘れられてしまい、現在の状況を生むことになってしまったのです。国民の皆さんに対しては、政治家の言葉のトリックに騙されることなく、冷静に物事を見ていただきたいと願うばかりです。

| | トラックバック (0)

2009/03/21

政治家とカネ

企業からの政治献金が、再びクローズアップされています。戦後、企業と癒着した政治家の贈収賄事件は数多くありました。

例えば、昭和電工事件は政界と財界を巻き込む大疑獄となり、同社の日野原社長はもちろんのこと、福田赳夫氏や大野伴睦氏、副総理の西尾末広氏ら大物政治家が続々と逮捕され、芦田内閣は総辞職という事態に発展しました。

ロッキード事件では元首相の田中角栄氏がロッキード社から5億円を収受して逮捕されたほか、東京佐川急便事件では、自民党経世会の会長・金丸信氏が佐川急便側から5億円の献金を受領したとして衆議院議員辞職に追い込まれました。

こうした事件を教訓に、政治家がワイロとおぼしき不正な金品を受け取れないようにし、正規の政治献金についても収支を明らかにすることを求めたのが政治資金規正法です。しかも、この法律は何度も改正されてより厳しい内容となっています。それでもなお、今回は小沢代表の秘書が逮捕されてしまいました。

この件については既に書いておりますが、小沢代表は西松建設から受け取ったとされる献金は同社から直接受け取ったものではなく、政治団体を通しており違法性はないと主張しています。ただ、検察側は岩手県のダム工事などを西松建設が受注した際、小沢代表の事務所が何らかの談合の橋渡しをしたのではないか―と疑っているようです。

つまり、手続き上の「形式犯」である政治資金規正法違反容疑で秘書の逮捕に踏み切ったのは、別件に踏み込もうとしていると考えられます。おそらく、検察側はその面子にかけても―という意気込みで捜査に当たってるのではないかと推測されます。我々としては、小沢代表の説明を信じて今後の推移を見守るしかありません。

ところで、その小沢代表の呼びかけにより、民主党では企業献金そのものを廃止する動きが出てきました。しかし、一律廃止の論に対しては慎重論もあるのです。一連の疑獄事件を見てきた国民の皆さんからすれば、企業献金は諸悪の根源と思われるかもしれませんが、必ずしも見返りを期待する政治献金ばかりとは限りません。

また、この際、個人献金にすべて切り換えるべきだとの意見もあります。個人献金といえば、まず思い出されるのはオバマ米大統領でしょうか。先の大統領選では実に6億4000万ドルも集めたオバマ大統領ですが、その9割は小口の献金だったそうです。しかし、日本では個人献金が米国ほど発達していませんので、その切り換えが難しいのです。

一般の有権者の方々は「どうして政治家はそこまでして集金をしなければならないのか?」という疑問をお持ちになるかもしれせんが、政治家の活動にはやはり資金がどうしても必要なのです。現在の日本では各政党に政党助成金が配分されており、国会議員の日常活動費の一部を国が負担する形になっていますが、地方組織にまで回ってくるのは微々たる額です。

地方議員には議員報酬の他に政務調査費もありますが、日常の活動に力を入れればあっという間になくなってしまいます。いささか愚痴っぽくなりましたが、政治家は決して儲かる商売ではありません。むしろ金勘定という面では採算割れが当たり前です。それでも多くの議員が頑張っているのはやはり、やり甲斐がある仕事だからなのでしょうか。

| | トラックバック (0)

2009/03/12

異例だった2月定例議会

3期限りでの引退を表明した寺田知事にとって、在任12年を締めくくる最後の議会でしたが、何もかもが異例でありました。

県側から出された平成21年度の予算案は、議会によって6つの事業で減額され、1つの事業で増額され修正案が全会一致に近い形で通りました。また、地域振興局の再編にかかわる条例案は3度目の否決となりましたし、人事課を知事公室へ移す条例案も事前に取り下げられました。

かつて私が県議会に当選したばかりの頃、先輩議員から知事が議会に提案する予算は厳格であり、それを修正するというのは知事の権威にかかわることなので、滅多にやるものではないと教えられました。それほど知事の存在は重く品格があったということです。

ところが、寺田知事になってからは議会が予算の修正や取り下げを迫るのは毎度のこととなっていました。寺田県政を振り返ってみて感じるのは、議会とは対決してきた12年だったということです。

その背景のひとつに、寺田知事が事前の話し合いを一切せず一方的、かつ唐突に予算や条例を押し通してきたことが挙げられます。強硬に抵抗されると分かっていても、寺田知事はその手法を変えず何度でも提案してきました。

議会は議論する場所なのですが、寺田知事はそれを軽視していたようにも感じます。その反面、寺田知事は県民との直接対話を議会の頭越しに何度も繰り返しました。子育て新税導入のときも正にそうです。その上でマスコミを上手に使い、記事にさせて県民世論を形成するというのが寺田知事のやりかたでした。

私は、寺田知事ほどメディア戦略に長けた人はいなかったと思います。その面においては、あの小泉首相にもよく似ており、世論を操る魔術師のようにも見えました。他の議員はその辺に気付いていたかどうか分かりませんが、私自身はその手法に対して早くから警戒を怠りませんでした。

ともあれ、当選直後に食糧費問題を一挙に片付け、秋田県庁の大改革を成し遂げ、さらには行政改革や県財政の再建、少し強引でしたが市町村合併を推進し、全国的に注目されている国際教養大学の設立などの業績を残したことも忘れてはなりません。

本当に長い間ご苦労様でした。

| | トラックバック (0)

2009/03/08

東京地検は「正義」の砦か

政治権力にとって、東京地検の特捜部ほど怖いところはないと思います。それはロッキード事件で田中角栄元首相を逮捕するなど、これまでいくつもの大事件を手がけて権力の不正を正してきたからです。時の権力者の意向に左右されることなく、いわば聖域化された地検は公平な捜査を行う正義の味方だと信じてきた国民も多いでしょう。

その意味からすれば、今回の小沢一郎代表の公設秘書逮捕は、時期から見ても「らしくないなあ」と思うのです。また、漆間官房副長官の「自民党へは及ばないだろう」という発言はいかにもタイミングが悪く、地検にいささか通じているのではないかという疑いを国民に与えかねません。こうなってしまうと、地検としても自民党の国会議員の1人くらいを挙げないと、国民から不公正であるとの批判を受けかねません。

ちなみに、過去にはこのようなケースもありました。それは吉田内閣の当時にあった造船疑獄事件です。造船業界が政府系の資金融資の便宜を図ってもらうため、政界の要所要所に献金をした事が発覚し、次々に逮捕者が出たのです。

そして捜査の手はついに自由党幹事長であった佐藤栄作氏(後に首相)に延びました。幹事長逮捕は免れない状況になったとき、犬養健法相は検察庁法第14条を根拠として「指揮権」を発動し、検事総長に佐藤氏の逮捕中止を指示したのです。この指揮権発動は、時の首相・吉田茂氏の意向を受けたものとされています。

法相はそもそも検察庁が手がける個々の事件には関与できないのですが、検察官を指揮監督できるという条文を盾に、指揮権発動に出たのです。おそらくは、周辺によほどの知恵者がいたのでしょう。

しかし、これによって検察の威信は著しく傷付けられ、犬養法相も辞任に追い込まれました。検察庁の長い歴史の中でも、この件は未だに忘れがたいものとなっていると思います。つまり、聖域とされる検察庁といえども国家機関の一部であるということを忘れてはなりません。

| | トラックバック (0)

2009/03/06

小沢代表は、今何故狙われたか

小沢一郎代表の公設秘書逮捕の報は、順調に支持率を上げ政権が近付いたと思っていた矢先のことだけに驚いています。正に青天の霹靂、政界一寸先は闇です。

本来、警察ではなかなか暴けない権力者の犯罪を追及するのが東京地検特捜部です。、しかし、解散があるかもしれないというこの時期に何故、権力を持たない野党党首の政治団体だけが狙われたのでしょうか。

西松建設から献金を受けていた政治家の中に与党の複数の国会議員も入っていた事を考えれば、この逮捕劇の裏に何かあるのではないかと感じるのが普通です。時効が間近であったというマスコミの解説にしても、意図的な情報のリークに基づくものだという識者の指摘もあります。

東京地検は公設秘書の逮捕の理由として、小沢代表の政治団体が西松建設の隠れみのとされる政治団体から寄付された2100万円について、政治資金規正法で禁じられている企業献金だと承知して受け取っていたのではないかと疑っているのです。公設秘書の逮捕に踏み切った特捜部は相当の確証を得ているのかもしれませんが、公判ではこの先かなり際どい展開になるのではないでしょうか。

これまで政治改革を目指す中で、政治とカネの関係は常に問われてきました。献金をしたりパーティー券を購入する側にしてみれば、何らかの見返りを政治家に対して期待しているケースもないとは言えません。したがって、受け取る側の政治家はその意図を見極める必要がありますし、法に基づいて厳格に処理しなければならないのは当たり前のことです。その見極めにおいて、小沢代表の公設秘書には確認の甘さがあったのかもしれません。

しかし、それでも次期総理と見られている野党党首を狙い撃ちしたかのような印象は拭えないでしょう。いずれ、このタイミングで小沢代表の公設秘書が逮捕されたことにより、民主党のイメージが少なからずダウンすることは避けられないと思います。逆に、自民党にとってはまたとない反撃のチャンスになるのかもしれません。

なお、小沢代表は会見で「何らやましいことはない。適法に処理し、(収支を)届け出て公にされている」と話し、自身の潔白を国民の皆さんに訴えております。今は党員としてその言葉を信じつつ、今後の成り行きをじっと見守るしかありません。                           

| | トラックバック (0)

« 2009年2月 | トップページ | 2009年4月 »