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2009/03/21

政治家とカネ

企業からの政治献金が、再びクローズアップされています。戦後、企業と癒着した政治家の贈収賄事件は数多くありました。

例えば、昭和電工事件は政界と財界を巻き込む大疑獄となり、同社の日野原社長はもちろんのこと、福田赳夫氏や大野伴睦氏、副総理の西尾末広氏ら大物政治家が続々と逮捕され、芦田内閣は総辞職という事態に発展しました。

ロッキード事件では元首相の田中角栄氏がロッキード社から5億円を収受して逮捕されたほか、東京佐川急便事件では、自民党経世会の会長・金丸信氏が佐川急便側から5億円の献金を受領したとして衆議院議員辞職に追い込まれました。

こうした事件を教訓に、政治家がワイロとおぼしき不正な金品を受け取れないようにし、正規の政治献金についても収支を明らかにすることを求めたのが政治資金規正法です。しかも、この法律は何度も改正されてより厳しい内容となっています。それでもなお、今回は小沢代表の秘書が逮捕されてしまいました。

この件については既に書いておりますが、小沢代表は西松建設から受け取ったとされる献金は同社から直接受け取ったものではなく、政治団体を通しており違法性はないと主張しています。ただ、検察側は岩手県のダム工事などを西松建設が受注した際、小沢代表の事務所が何らかの談合の橋渡しをしたのではないか―と疑っているようです。

つまり、手続き上の「形式犯」である政治資金規正法違反容疑で秘書の逮捕に踏み切ったのは、別件に踏み込もうとしていると考えられます。おそらく、検察側はその面子にかけても―という意気込みで捜査に当たってるのではないかと推測されます。我々としては、小沢代表の説明を信じて今後の推移を見守るしかありません。

ところで、その小沢代表の呼びかけにより、民主党では企業献金そのものを廃止する動きが出てきました。しかし、一律廃止の論に対しては慎重論もあるのです。一連の疑獄事件を見てきた国民の皆さんからすれば、企業献金は諸悪の根源と思われるかもしれませんが、必ずしも見返りを期待する政治献金ばかりとは限りません。

また、この際、個人献金にすべて切り換えるべきだとの意見もあります。個人献金といえば、まず思い出されるのはオバマ米大統領でしょうか。先の大統領選では実に6億4000万ドルも集めたオバマ大統領ですが、その9割は小口の献金だったそうです。しかし、日本では個人献金が米国ほど発達していませんので、その切り換えが難しいのです。

一般の有権者の方々は「どうして政治家はそこまでして集金をしなければならないのか?」という疑問をお持ちになるかもしれせんが、政治家の活動にはやはり資金がどうしても必要なのです。現在の日本では各政党に政党助成金が配分されており、国会議員の日常活動費の一部を国が負担する形になっていますが、地方組織にまで回ってくるのは微々たる額です。

地方議員には議員報酬の他に政務調査費もありますが、日常の活動に力を入れればあっという間になくなってしまいます。いささか愚痴っぽくなりましたが、政治家は決して儲かる商売ではありません。むしろ金勘定という面では採算割れが当たり前です。それでも多くの議員が頑張っているのはやはり、やり甲斐がある仕事だからなのでしょうか。

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