若者よ、失敗を恐れるな
経済的に繁栄し、誰もが豊かさを実感している時代、社会は活気がみなぎり、若者たちも自信に満ちています。ところが、今日のように国内全体が不況に覆われ、地方の衰退が著しい時代、社会からは活気が失われ、若者たちも萎縮して希望を見失ってしまいます。これは、この国にとって大きな損失です。
私は現代の若者の奮起こそが、この国を再生する大きな力になると信じています。どんな時も希望を捨ててはなりませんし、失敗を恐れず前進して欲しいと心より願っています。そうすれば、道は必ず開けるのです。
私も若い頃は後先を考えず突っ走り、失敗と挫折を何度も味わいました。
33歳の時、風呂敷包みひとつで郷里に突然戻り、能代市の市長選に出馬したことなどはその最たるものでしょう。その選挙は県議会議長を務めた実力者(地元商工会議所の会頭職にも就いておられた方です)との一騎打ちで、勝負になりませんでした。今となってみれば、ずいぶん無謀な挑戦をしたものだと呆れてしまいます。
また、私も今で言うところのフリーターを長く経験しています。将来の見えない暮らしに半ば絶望しかけてたこともありましたが、それでも夢だけは持ち続けました。諦めたら人生はおしまいだと考えて踏ん張った結果、30代の後半になってようやく道が開けたのです。
この兄のせいで、弟にもずいぶん迷惑をかけました。私が市長選に立った当時、弟はまだ28歳。私の応援のために務めていた会社を辞め、選挙用に購入したコロナマークⅡに乗って秋田に戻ってきたのが、苦難の始まりであったと思います。事実、弟は「いくら兄貴のためとはいえ、これは犠牲が大きすぎるよ」とよくぼやいていたものです。
選挙に敗れて東京に戻るときはガソリン代すらなく、途中途中でアルバイトをしながらようやく帰ることができたと後から聞きました。弟はその後、国会議員の秘書などいくつも仕事を変え、50歳頃に机ひとつで事業を始めました。これが成功し、現在はこの不況にもかかわらず数百人の社員を抱えるIT関連の会社を堅実に経営しております。
このように、人生は山あり谷ありです。手堅くコツコツと生きるのも人生ですし、私や弟のように初めからサイズが世の中に合わず、難儀しながら生きるのもまた人生です。そのどちらを歩むにしても、若い人たちは失敗を恐れず、勇気と希望を持って将来を切り開いていただきたいと思っております。
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