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2009/09/24

この国は本当に変わるのか?

余りにも永い間自民党政権が続き、何回政権が変わっても大した変化もなかったため、「今度もまた、かけ声で終わってしまうのでないか」と思っている国民もずいぶん多いのではないでしょうか。しかし、「今回だけは全く違います。この国は大きく変わります」と申したいのです。

ほとんどの国民が政治に対して抱えていた不信や不満が爆発し、それが大きな期待となって民主党を後押しし、あの大勝利を得たのです。万が一、鳩山政権がこれに応えられなかったら、恐らく次の選挙は大変なことになることくらいは皆わかっております。そしてまた、なぜこれまでこの国の政治を変えられなかったかということも、皆わかっているのです。

政治の理想や哲学も歴史観も持っていない、時代を変革しようとする勇気も持たなかった政治家たち。そして、それ以上に政治の前に立ちはだかってきたのが、明治維新以来続いて来た日本の官僚制でした。つまり、政治家は常に官僚軍団に飲み込まれてきたのです。

我々は今、その官僚制を乗り越えようとしています。官僚の意思ではなく、政治の意思決定によって日本の国を運営(統治)していこうということなのです。

だからこそ、鳩山内閣が成立してすぐ手がけたことは、120年も続いてきた事務次官会議の廃止なのです。これは大変なことであります。日本国の最高の意思決定は、内閣法によって火曜日と金曜日に開く閣僚会議によって判断されます。しかし、今まではその前日に開かれる事務次官会議(各省庁・事務方トップの協議)で決められたことが議題となり、否決されることはまずありませんでした。事実上、総理や大臣抜きの事務次官会議がこの国家の意思決定をしてきたと申しても過言ではないでしょう。

さらに、各大臣就任の時の記者会見も事務方のペーパーを読むこれまでの慣習を止め、大臣独自の判断で会見することにし、翌日には事務方を入れず大臣・副大臣・政務官による政務3役会議を開き、事務次官以下に「我々の考えに従ってもらう」と宣言したのです。

例えば、赤松農水大臣は農水事務次官に「従わなければやめてもらう」と言い放っております。また、官邸に権限を集中させるために「国家戦略室」を設けました。これまで予算編成を一挙に握って来た財務省(旧大蔵省)に代わって、戦略室が次年度の予算の大枠を決定しようというのです。

財務省との綱引きはすでに始まっていますが、小泉内閣の経済財政諮問会議も同じようなことをやってきましたが、その比ではないでしょう。また、国家の中長期の経済計画を含め将来の国家の戦略も考えるというのですから、これまでの各省庁がそれぞれ思惑でやって来た手法を一挙に変えることになります。実現すればこの国家にとっては画期的な出来事になるでしょう。

一方、小沢幹事長は政策の一元化をねらい、族議員が跋扈しないようにと党の政策調査会を電撃的に廃止しました。これまでは党の政調が族議員を生み、族議員が各省庁の「つゆ払い」のような役を演じ、官邸の意思決定に立ちはだかってきた面が多々あったのです。

このように鳩山政権が一挙にいくつもの新しい方針を打ち出したのは、この国は国民から選ばれた政治家が先頭に立ってすべて取り仕切っていくのだ―ということをハッキリさせるためです。そうすることで、マニフェストで打ち出している「子ども手当」や「高速道路無料化」「暫定税率の廃止」「農家の所得補償」などに対する官僚や族議員の横ヤリを排し、スムーズに政策を実現させようということに他なりません。

なお、申し添えておきますが、私は日本の官僚制を否定したり、対決しようなどということは考えておりません。むしろ、各省庁の優秀なテクノクラートをふんだんに活用すべきだと考えております。振り返ってみれば、終戦後にあの荒廃の中から産業を立ち上げ、日本を世界トップの経済大国に押し上げた歴史は、優れた官僚集団の存在を抜きにしては語れないと思っております。

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