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2010/04/05

新エネルギー事情(3)

地球温暖化を踏まえ、地球全体を覆うCO2の削減に向けて世界が大きく動き出しております。その決意が「京都議定書」であり、「コペンハーゲン合意」です。鳩山首相は日本の方針として「2025年までに1990年対比で25パーセント、CO2を削減する」と宣言しました。

今後、各国ともCO2の発生源である石炭、石油など化石燃料の消費を大幅に減らしていかなければなりません。しかし、化石燃料をエネルギー源とする産業国家にとっては大変なことです。

特に、これに強く抵抗しているのは中国やインドなどの新興国です。そのため、CO2削減の数値をめぐってヨーロッパの成熟した国家と新興国との間に激しいつば競り合いも起きています。

こうした背景の下で、太陽光や風力、水力、バイオマス、地熱などが新しいエネルギー源として急にクローズアップされてきたのです。それも単なる化石燃料の補完と言ったものでなく、新しい産業構造の転換をにらんだ動きさえあります。

その象徴が、アメリカのオバマ大統領が就任した時に演説した「グリーン・ニューディール」政策です。アメリカが今、大がかりに進めている風力や太陽光発電など再生可能エネルギーとIT技術との連係、電気自動車、蓄電池などとの相関の下で、新しい送電線網「スマート・グリッド」を築いているのは、エネルギーや産業構造の大転換を狙っているものと思われます。

関連資料によりますと、オバマ大統領はこのスマート・グリッド建設に1兆1000億円の予算を確保しております。また、こうした転換の中で500万人の雇用創出が可能だとしています。

さて、我が国ですが前回の記事で紹介しましたように、太陽光発電については昨年、今後10年間に限ってですが1キロワット当り48円の固定価格買取制度を決めており、2020年には2800万キロワットまで伸ばす目標を立てております。

風力についても、固定価格全量買取制度の実現化に向けて、経済産業省内で検討に入っており、今後の目標値を2000万キロワットに設定しているようです。また、政府の「新成長戦略」では2020年までに環境エネルギー関係の新規市場50兆円・新規雇用140万人と見込んでおります。

いずれにしろ、産業界を巻きこんだ新エネルギーの動向が注目されますし、速いスピードでの「スマート・グリッド」の実現を含め、産業構造の転換が視野に入ってくるのではないでしょうか。

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