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2010/06/23

なぜ今、消費税論議なのか

菅首相が消費税率10パーセントをぶち上げた途端、内閣支持率がガクンと落ち込み、当の首相はもちろん周辺も慌てているようです。

今月22日のNHKニュースによると内閣支持率は10ポイント以上も下がり、49パーセントになったとのことでした。自民党はもちろん、この参院選で議席を増やしたい少数野党は、ここぞとばかりにこの消費税の問題を取り上げ、民主党に対して集中砲火を浴びせています。

また、鳩山首相と小沢幹事長の同時辞任後、大きなネタを失っていたマスコミもまた、この消費税に飛びついたという感じです。私は菅首相の発言を聞いて瞬間的に「これはマズイことになりそうだ」と思いましたし、この時期に消費税に触れたこと自体よく理解できませんでした。

菅首相自身、支持率が急上昇して自信がつき、敢えて自民党も引き込む形で争点にしたかったのでしょうか。あるいは、瀬踏み行為のつもりで口にしたことが、マスコミに大きく取り上げられ、逆に引きずられてしまったのでしょうか。首相の本音はよくわかりませんが、参院選直前の発言です。又、特に地方の経済が落ち込みどうにもならなくなっている状態での増税の話ですから反発がものすごいです。タイミングとして「良かった」とはとても言えそうにありません。

そもそも、消費税は今回の選挙の争点として浮上していたわけではありませんし、敢えて争点にする必要もなかったといえます。むしろ消費税論議はこの選挙が終わってからじっくりやればよいのですし、次の選挙の焦点にすればよいのです。ところで、過去の選挙を振り返ってみれば、売上税・消費税を導入したり、導入意向を示した内閣は次の選挙で大方大敗しているのです。ですから消費税の問題を提起するのであれば、もっともっと慎重であるべきだったと思います。

私から見て、今回の選挙の争点はむしろ首相の所信表明演説の中で述べた経済の成長戦略の事でありこの国の経済をどう立て直すかです。又、国家の財政再建を図ることにあると思います。さらには、政治主導の確立と地域主権の実現、環境・エネルギー・年金・医療といった分野での新しい展開を示すことが重要だったのではないでしょうか。

いずれ、選挙の結果はどんなときであっても最後の瞬間まで分かりません。まだまだ時間があるのですから、ここは慌てずに民主党の政策を整理して有権者の皆さんにしっかり伝え、一丸となってがんばることで信頼を取り戻せる―と私は思っております。

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2010/06/13

めまぐるしい政局(3)

鳩山首相と小沢幹事長が辞任した途端、内閣と党の支持率が急上昇しています。6月10日の世論調査の結果はまちまちでしたが、内閣支持率は60~68パーセント、政党支持率も民主党が38~41パーセントとなっています。一方、自民党は支持率が13パーセント前後となっており、後退気味です。

瞬時にここまで国民の気持ちが変化すると、誰が想像したでしょうか。私は民主党の人間ですので、この結果は歓迎しています。ただ、よくよく考えるとこの「世論」という魔物に政界、そして国民の皆さんが左右されているという面もあります。それで首相がクビになるのですから、恐ろしいことだとも思います。

週末に地元・秋田に戻ってさまざまな方々にお会いしたのですが、やはり民主党に対する見方はがらりと変わっていました。親しくしている自民党の県議とも電話で話しましたが、「参った、参った」を連発していました。今回は元プロ野球選手を候補にして意気盛んだっただけに、この変化に戸惑っているようです。

いずれ、政党支持率の回復を受けて、我が陣営は候補者本人はもちろん、スタッフも闘争本能に火がついたようです。しかし、相手はプロ球界で活躍した有名人なのですから、実際はようやく追いついたと見るべきでしょう。正念場はこれからですし、支持率が上がったからといって油断はできません。

ところで、菅首相の所信表明演説は鳩山前首相にも増して力強いものであり、現実的な実務型という印象を強く受けました。その演説の中で特に私の心に響いたのは「強い経済」「強い財政」「強い社会保障」を目指す―という言葉です。

旧来の自民党政権が取り続けてきた「公共投資の重視」でもなれば、小泉元首相が打ち出した規制緩和による新自由主義でもない、「第3の道」を歩むことを宣言した菅首相の思いは、「経済社会が抱える課題の解決を新たな需要や雇用創出のきっかけとし、それを成長につなげようとする政策」にあります。

具体的には「グリーン・イノベーション」「アジア経済」「ライフ・イノベーション」「観光・地球」などの各分野を成長させることで、この国の未来を切り開くということです。次代に何を残せるかは、今の政権にとって非常に重要な課題であります。菅首相はそこへ現実的な視点で切り込むものと、私は大きな期待を寄せているところです。

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2010/06/07

めまぐるしい政局(2)

6月2日、衆議院別館の講堂で民主党の衆参両院議員総会が開かれ、鳩山首相が正式に退陣を表明しました。そして、6月4日午前11時より、同じ場所に再び衆参両院議員が集まって代表選を実施。投票の結果、菅直人さんが圧倒的な得票で新代表に選ばれ、その日午後2時からの本会議で首相に選出されました。

菅さんは今回、いち早く出馬を表明し、党内の各グループも次々と支持に回りました。これらグループを率いるのは前原誠司さん、野田佳彦さん、横路孝弘さん、そして岡田克也さんと、いずれも小沢さんとは一定の距離を置く方々です。一方、小沢さんのグループは代表選の前日の夜になっても、態度をはっきりさせませんでした。

ただ、その日の午前中に大阪12区選出の中堅議員・樽床伸二さんが出馬を突然表明しました。この担ぎ出しの中心的な役割を果たしたのが小沢さんの系列である三井弁雄らです。しかし、本命は他にいるのではないかと皆思っていましたし、小沢さんのグループもこの間、水面下で田中真紀子さんや海江田万里さんの説得に当たっていたようですが、結局は断念して自主投票となりました。

さて、菅首相は女房役の官房長官に仙谷由人さん、党の要である幹事長に枝野幸男さんを起用、「小沢色」を払拭してクリーンなイメージを前面に出し、この夏の参院選を戦う考えのようです。この効果はさっそく現われ、先週末の世論調査の数字にもはっきり示されております。

例えば、6月6日付けで各社が発表した菅首相への期待度は、共同通信社が57.6パーセント、毎日新聞が63.0パーセント、朝日新聞が59.0パーセントでした。また、民主党の支持率は共同通信社が36.1パーセント、毎日新聞が28.0パーセント、朝日新聞が33.0パーセントとなっており、著しく回復しています。

この水準を維持できれば、参院選で民主党が過半数を占めるのは無理だとしても、かなり善戦するものと見られます。ただ、菅さんが小沢色の排除をこれ以上強めると、今度は小沢さんグループとの対立が表面化する恐れもなしとは言えません。特に、反小沢の急先鋒とされてきた枝野さんを新幹事長に据えたことが、少しばかり気になります。

この人事については、菅さんの周辺にも異論がなかったわけではないとの報道もありました。これまで、国会対策や議運は小沢さんの系列の方が多かったのですが、この方々を一掃して「枝野流」で突き進みますと、やはりさまざまな軋轢を生むことになるでしょう。

また、党内きっての政策通で知られる枝野さんですが、党務に関しては全く未知数と言えます。今後、参院選を取り仕切って党勢を維持できるか否かが注目されるところです。

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2010/06/06

めまぐるしい政局(1)

めまぐるしい政局と国会の日程が重なり、先週はブログの更新をお休みさせていただきました。振り返ってみれば、鳩山さんが首相の座につき、普天間基地の移設問題で窮地に陥り、退陣を決断するまではわずか8ヵ月という短いものでありました。自ら基地の「県外移転」を言い出し、それも「5月まで決着する」と期限まで付けたものの、まったくそのメドが立たなかったことが退陣の直接の原因であったと思います。

そもそも、普天間基地の移設は自民党政権の時代に長い時間をかけて検討し、地元やアメリカとの交渉を重ねてようやく解決に漕ぎ着けたものでした。鳩山さんはそれをいとも簡単に「最低でも県外」と述べ、沖縄県民に気をもたせてしまったのです。しかし、それが頓挫したとたん沖縄県民の怒りが爆発してしまったのです。

また、これに乗じて社民党が反基地の旗を振ったことも、火に油を注ぐ事となり混乱を加速させる要因となったのです。私から見れば、社民党党首・福島瑞穂さんの一連の発言は、内閣にいながら沖縄県民の感情をいたずらに煽るものであり、罷免と連立離脱は止むを得なかったと思います。おそらく福島党首をそのまま置いていたら、閣内はさらに混迷の度合いを深め、国家の統治はままならかったでしょう。

こうした騒動が続いた結果、鳩山内閣の支持率と民主党の支持率はどんどん下がりました。そして、参院の改選組が危機を訴え始めたことにより、鳩山さんは退陣せざるを得なくなったのです。さらに、鳩山さんは身を引く理由として政治と金の問題も上げ、同様に国民の不信を招いた小沢幹事長にも責任を求めたのです。

私は鳩山さんの進退は、この夏の参院選の結果次第であろうと考えていました。それだけに、今回の突然の退陣発表は意外だったのですが、今はその苦渋の決断を尊重し、党内の団結を第一に考えながら、党人として当面の選挙に全力を注ぐつもりでおります。

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