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2010/09/19

代表選の舞台裏(1)

14日に行われた民主党代表選は皆さんもご承知の通り、凄まじいまでの権力闘争であったと思います。党員・サポーターの支持では菅さんが圧勝しましたが、国会議員票は200対206とほぼ互角。トータルで見た場合の敗因はやはり各マスコミが指摘している通り、政治とカネの問題、そしてわずか3ヵ月で総理を変えるのは如何なものか、という2点に尽きるでしょう。

それにしても、小沢さんに対するネガティブなキャンペーンは異様であったと言わざるを得ません。新聞各社は、一斉に小沢さんを攻撃しましたし、テレビも早朝から深夜に至るまで小沢さんの抱える問題を批判的に取り上げ、多くの週刊誌に至っては根拠のない批判記事やスキャンダルを報じました。いわばメディア全体が「小沢悪玉論」を展開したようなものです。

一方、マスコミは選挙後半で世論調査の結果を公表し続け、小沢さんに対する国民の支持率が十数パーセントと極めて低いのだと強く印象付けました。私は、これによって党員・サポーター票が小沢さんからかなり離れてしまったのではないかと見ています。つまり、別の角度から眺めてみると、今回の代表選は小沢さんが菅さんに敗れたものの、むしろメディアとの戦いに敗れたと言っても決して過言でないとの見方も成り立ちます。

また、今回菅さんが圧勝すると予測した報道にも、ある種の意図があったのではないでしょうか。例えばサポーターに関して言えば報道機関には一切名簿が開示されておらず、正確な調査が絶対不可能なのです。それこそどうやって予測調査したのか今だ誰もわかりません。

一方、菅さんは現職の総理という立場で代表選に臨みました。それは官邸や官僚組織の頂点に立つ人物がなりふりかまわず、あらゆる手法を使ったのですから勝って当然なのです。

ところで、私は今回の代表選を冷静に見つめ、次の二点を指摘しておきたいと思います。まず、ひとつは官邸によるメディア戦略―言うなれば、情報操作が過去に例がないほど積極的であったということです。今回の代表選は、少なくとも双方の政策論争に主眼を置いたものであったとは到底思えません。菅さんの側は「脱小沢」というキーワードを繰り返し使い、小沢さんを悪玉扱いし、それによって世論を動かし再選をしようという意図があったのではないかということです。

前々回の衆院選は、小泉さんが同様に「郵政民営化」というテーマをぶち上げ、その賛否を問うという選択を迫りました。その上で、小泉さんは反対派議員の選挙区に刺客を送り、反対者を徹底的に悪者に仕立て上げ国民をテレビに釘付けにし、大圧勝したあの時と同じやり方なのです。

くり返しますが今回の代表選では、そっくりそのままこうした小泉さんの手法が持ち込まれ、小沢さんは敗れたのです。これは、国民の世論が如何にメディアに左右されやすいかを示すものであり、私もブログで重ねてメディアによる世論操作を警告してきた点です。そして、いくら権力を維持するためとはいえ、民主党を昨夏の衆院選で勝利に導き、政権交代を実現した立役者に対しても、こうした手法を仕掛けてくるという政界の非情さを感じずにはいられません。

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