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2010/11/28

臨時国会を振り返って

臨時国会は12月3日まで続きますが、国民生活に直結する補正予算が26日夜の本会議でようやく成立しました。

今回は参議院で否決されたため、憲法(第60条)の規定に基づいて両議院の協議会を開きました。しかし、意見が一致しなかったため、衆議院の議決をもって国会の議決となったのです。この手順を踏むため、衆議院は夜の10時過ぎまでかかりましたが、参議院ではこの後、仙谷官房長官と馬渕国交相の問責決議が提出され、深夜にまで及びました。

本会議場での私の席は比較的前のほうですが、26日夜の菅首相は相当疲れている様子でした。あれほど顔色が悪く、疲れきった姿はこれまで見たことがありません。その前の週の15日に、たまたま衆議院の正面玄関で会ったときは、お互いに「オッ!」と挨拶を交わし、握手しましたがさっそうとしておりました。

それにしても、この国会は異常でした。尖閣諸島沖の事件にビデオの流出問題、ロシア大統領の北方領土訪問、TPP、そして最後は北朝鮮の韓国に対する砲撃などなど、次から次へとショッキングなことが立て続けに起きました。その処理を巡って国会は紛糾し、政治主導確立法案をはじめとする重要法案はほとんど成立していません。

確かに民主党の国会対策の不十分さも指摘されておりますが、野党の「攻め」は枝葉末節に終始し、まともな深みのある議論があまりにも少なかったと思います。柳田法務相の失言、蓮舫大臣の写真撮影、そして仙谷官房長官の「言葉」を巡るあれこれ。どれを取っても、一言陳謝をすれば済むようなことであり、国家の運営に支障をきたすような重大問題ではないのです。

野党はそれを何度も何度も繰り返し攻撃するのです。これでは国民があきれ返ってしまい、ますます政治不信が増すのではないかと思うのです。マスコミもマスコミです。大手メディアが些細なことを繰り返し報道し過ぎるのです。

週が明けると野党はマスコミの政権支持率を取り上げ、責め立てます。まるでマスコミ報道に政党、政治家が振り回されているようなもので、「マスコミ政治」と呼んでもおかしくないほどの様相となっています。

北朝鮮の砲撃は対岸の火事くらいに思っている方も多いのかもしれませんが、この国家にとっては非常に重大なことだと私は思います。万が一、戦火が朝鮮半島全体にひろがれば日本があっという間に巻き込まれてしまいかねません。

米韓が大掛かりな軍事演習を開始するとなれば、一触即発の恐れが絶対ないとは言い切れません。歴史を振り返れば第一次世界大戦も、バルカン半島のサラエボで起きたロシア皇太子夫妻の襲撃事件がきっかけでした。たった一人のセルビア人青年の行為が、ヨーロッパ全土を巻き込み4年間に及ぶ大戦争になるなど誰一人として予測できなかったのです。国会はこの際超党派でこの問題と向き合い、あらゆる場面を想定して議論すべきです。

いずれにしても、経済が停滞した中で国民の政治に対する不満、不信感は高まる一方です。菅首相の指導力に対する批判も強烈です。つまり、民主党に対する期待が大きかったからこそ、その失望感も大きいのです。

臨時国会を終え、12月は新年度の予算編成があります。そして、年明けと共に予算国会が開かれます。菅首相が党内をまとめ、野党対策を練りながら強力な指導力を取り戻すことができるかどうか注目されるところです。

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