« 臨時国会を振り返って | トップページ | 厳しい国民の声 »

2010/12/11

今、なぜ政倫審なのか

12月3日、補正予算が成立し、臨時国会が終わってホッとしたと思っていたところ、突然、小沢一郎元幹事長を衆議院政治倫理審査会(政倫審)に引き出そうという動きです。

これは菅首相側の強引な仕掛けとも見えます。菅首相は内閣支持率の急落を防ぎ、次の通常国会を乗り切るために「政治とカネ」を引きずる小沢氏を切る腹を固めたものと思います。

週明けの13日、岡田幹事長は党の役員会で政倫審招致を決め、閉会中審査を行うということですが、成り行きによっては抜き差しならぬ党内の対立激化となりかねません。

もっとも、政倫審へ小沢氏が出席し、説明することもひとつの手かもしれません。しかし、強制起訴されて裁判直前の小沢氏が、明確な答弁をするとは思えません。野党はエスカレートし、喚問まで持っていくことも考えられます。岡田幹事長はこの辺を十分読み切っているのでしょうか。

今回の菅首相の「仕掛け」の背景を探ってみましょう。

確かに党や内閣の支持率低下は「政治とカネ」を引きずっているということもあります。しかし、最近の急落の大きな要因は尖閣諸島をめぐる外交上の大失態やビデオ流出、度重なる閣僚の失言、突然のTPP参加ぶち上げなどにあるのではないでしょうか。

尖閣諸島の処理をめぐっては、日本中、老若男女を問わずナショナリズムがめらめらと燃え上がり、菅首相の弱腰外交が批判されました。TPPは今、農業関連団体はもとより、末端の農家に至るまで反対と怒りの嵐です。

菅首相はこうした支持率急落の主な背景を十分承知で、小沢氏にすべてをおっ被せようとしているのかもしれません。

だとしたら、この手法は一方的であり、成り行きによっては党分裂を引き起こしかねません。しかし、国民は今、こうした展開を全く望んでいませんし、民主党への失望感も計り知れません。

もうひとつ、次の通常国会をスムーズに乗り切るために「政治とカネ」が主なハードルではないということです。

野党の主張は、参議院で問責決議案が成立した仙谷・馬渕両大臣が出席する本会議、委員会には出席できないと言っているのです。となれば、通常国会がまったく開けないことにもなりかねません。そこで、焦点は内閣改造か強行突破しかないのです。

菅首相はこうした局面を乗り切るため、小沢氏の「政治とカネ」を前面に掲げ、「小沢グループ」の追い出しと、新たな政局の展開を見出そうとしているのでしょうか。

しかし、このような策略じみた党内対立よりも、今新年度予算編成と地方統一選を控え、挙党一致がこの党にとっていちばん必要なことだと私は思うのですが、皆さんはどのようにご覧になっているでしょうか。

|

« 臨時国会を振り返って | トップページ | 厳しい国民の声 »

「経済・政治・国際」カテゴリの記事

トラックバック

この記事のトラックバックURL:
http://app.f.cocolog-nifty.com/t/trackback/21420/38039242

この記事へのトラックバック一覧です: 今、なぜ政倫審なのか:

« 臨時国会を振り返って | トップページ | 厳しい国民の声 »