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2011/01/30

首長たちの異様な動き

私は国会に議席を置いておりますが、名古屋市や大阪府、さらには阿久根市などにおけるここ最近の首長と議会の関係が異常な状態に陥っているようでとても気になります。

名古屋市の市長選は間もなく始まりますが、市民の皆さんは河村前市長のふるまいを熱狂的に支持しているようです。しかし、私から見れば地方行政の仕組みそのものを、ぶち壊そうとしているようにも見え、非常に危ういことだと感じています。

前市長は市民税の10パーセント削減や議会定数および議員報酬の半減を強行しようとし、議会で否決されました。そこで、前市長は「市民に信を問う」として任期前に辞職、再び立候補しようとしています。そして、他方では自ら先頭に立って住民投票を煽り、議会のリコールをも狙っているのです。

仮にリコールが成立すれば、議会は解散することになります。多くの住民にとって、対立を背景とした市政の停滞は迷惑以外の何物でもありません。

ところで前市長のこうした動きは、長年積み上げてきた二元代表制を採用している今の地方自治の制度を根底から崩しかねません。

自分の思い通りにならないからといって、首長が先頭に立って議会の解散を呼びかけるなどという行為はとんでもないことだと私は思います。

地方自治法の規定によって地方議会の定数(上限)は定められているのですし、報酬についても破格に高額であるとはいえません。市民税の削減については、議会の承認なくしては元々ありえないのです。

阿久根市の竹原前市長に至っては議会を開かなかったり、議会の承認なしに副市長人事を決めたり、専決処分を盾に予算を行使したりと、議会軽視の姿勢が顕著でした。

予算の専決処分についていえば、地方自治法第179条で「特に緊急を要するため議会を招集する時間的余裕がないことが明らかであると認めるとき」などに限って行使できると規定しています。すなわち、竹原前市長の行為は法の趣旨から大きく逸脱するものであり、一部には「無法者」との声も上がっていたのです。今後地方議会と首長の対立については、冷静に眺めるべきでしょう。

又、地方議会のあり方についてもこの際、検証する必要があると思います。例えば、間々みられる議会と首長との慣れあいによる「オール与党化」の傾向に歯止めをかけ、議会のチェック機能や監視機能をより強化すること、政策立案能力を高めていくこと、さらには審議過程の一層の情報開示が求められていると思います。

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