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2011/06/06

権力闘争の舞台裏(1)

たった数日間の動きでしたが、いやはや息詰まるような動きでした。私もその渦中にあって、揉みくちゃにされながらも、その舞台裏を覗くことができました。言えること、言えないこともありますが、ギリギリのところまで振り返ってみたいと思います。

それにしても、6月2日正午からの国会内で開かれた民主党の代議士会は誰も見たことも聞いたこともない「大茶番劇」でした。私は正午ギリギリに会場に到着。マスコミが多数詰めかけ、ごった返していたので、やっとのことで場内に入りました。

あと1時間後、内閣不信任案が成立すると皆は思ってますから、会場内には緊張した空気が漂っていました。定刻を少し過ぎた頃、菅首相が登壇しましたが、いつもの自信に満ちた笑顔はなく、棒立ちになり、無表情の蒼ざめた顔で挨拶が始まったのです。

自分のこれまでやって来た事に対する反省の言葉の後、復興基本法案など震災関係の処理や2次補正予算などに一定のメドがついた段階で若い世代に引き継いで行きたい―と菅首相は話しました。これを聞いて私は「強気一点張りの首相もとうとう辞任を決意した」と思いましたが、辞任の時期をはっきり言わない点は気がかりでした。

菅首相の話が終わって質疑応答に入るや否や鳩山前首相が真っ先に手を挙げ、マイクを既に握っているのが目に入った瞬間、私だけではなく誰もが「おかしいなあ」と思ったことでしょう。

鳩山前首相は午前中に官邸で菅首相と会い、党を壊さないことや自民党に政権を戻さないこと、そして震災関係など一定のメドがついたところで身を捨てて欲しいと求め、菅首相もそれ同意したと言い、その時までは引き続いて頑張って頂きたいと話したのです。

私は即座に「えっ?やられた!」と思いました。隣の仲間は「これは何だ」とつぶやき、別の仲間は「こんな茶番、バカバカしい」と声を上げました。つい昨夜まで、菅首相退陣を強く主張し、不信任案賛成の態度を鮮明にしていた鳩山前首相が手のひらを返したように豹変したのです。もう、原口さんの賛同の演説や他の太鼓持ち議員の話などは耳に入りません。そして、会場内には菅続投を願う議員たちの拍手と安堵の笑いが広がりました。

私は一目散、同志が集まる予定の第一議員会館11階の会議室に走りました。午後1時からの本会議は迫っています。急いで不信任案の扱いをどうするのか、別室で先輩議員たちが協議しましたが、「首相が退陣を表明した以上、日時は明確にしてないが今回は兵を引こう」と決めたのです。

不信任案成立、党分裂・新党結成、連立政権樹立―。ギリギリのところでこうした流れは一旦回避されたのですが、誰もが煮え切らない思いでいっぱいだったのです。

しかし、その日の夜の記者会見で菅首相は態度を一転させ、続投に強い意志を示しました。また、官邸の会談に同席をした岡田幹事長も辞任の話など一切していない―とシラを切ったのです。

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