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2011/06/06

権力闘争の舞台裏(2)

内閣不信任案が自民党と公明党から国会に出されたのが6月1日夕刻でした。その日の午後9時、小沢系の議員たちは続々とホテルニューオータニの1室に結集しています。

会場がほぼ満杯になりかけたところで三井、鈴木、東の3副大臣、それに内山、樋高の2政務官が官邸に辞表を叩きつけて意気揚々と会場に到着し、満場の拍手で迎えられました。間もなく小沢一郎氏も到着し、「明日は皆で頑張ろう」と決起したのです。

71名との報道でしたが、実際は代理の秘書を入れると80名近くは集まっていたでしょう。それと、この時に駆けつけた以外にも20名以上はいるとの強い読みをしていたようです。我々は、明日は確実に不信任案は成立する―と確信を持ちました。

しかし、こうした動きとは別に野党からの不信任同調を回避し、党分裂だけは止めさせよう―という動きもあったのです。その中心で動いたのが、すでに報じられているように、元官房長官の平野博文氏だったのです。

私は小沢系の北辰会に入っておりますが、平野さんが主催する政策研究会「雄志会」のメンバーでもあります。5月31日、たまたま雄志会の勉強会があり、夜の食事会が開かれましたが、閉会直前に平野さんから不信任回避と党の両院議員総会で菅首相の辞任を迫ろうとの強い決意の挨拶がありました。

私はこれを聞き、これはなかなか難しいのではないか―と思いましたし、私は私の信念に従うしかないとも思ったのです。翌1日になって―夕刻4時頃でしょうか―親しくしてる雄志会のK議員から連絡があり「今、平野さんと打ち合わせ中だが、明日午前中に両院議員総会開催を要求する署名集めをするので協力してほしい」と要請を受けました。それも150名以上だというのです。

私は「Kさん、それは無理だよ。時間もないし、執行部が応じないと思うんだが」と申し上げました。Kさんが言うには、両院議員総会で菅首相の辞任を求める方向にあるのだそうです。

2日午前、Kさんの連絡で名簿は揃ったとのことでした。正にこの150名の名簿こそが威力を発揮したと思います。この後、平野氏は鳩山前首相と官邸に向かい、菅首相と会談を行いました。結局、こうした水面下の動きの中で、菅・鳩山会談となり、例の文面を互いに確認し、一定のメドがついたら身を引く―と口頭で約束をしたのです。

ただし、その文面には「辞任」の一言もなく、首相は居直ったのです。これはどう見ても、最初から不信任を成立させないためのトリックだったとしか思えません。鳩山前首相はまんまとだまされてしまったのです。だまし討ちに遭った鳩山前首相は怒り、菅首相を「ペテン師」とののしったのも無理はありません。そして、ここから前代未聞の仁義なき戦いがいよいよ始まったのです。

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