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2011/11/06

TPPとどう向き合うか?

日本がTPP(環太平洋経済連携協定)に参加するのか否か。民主党内も大詰めを迎えています。

国会議員にも実際の中身はよく分かっていないのですから、もう少し議論を深めるべきと私は思います。ただ言えるのは、TPPが世界の新たな貿易のルールを決めるものではなく、アメリカを含めたった9ヵ国だけの(関税を一切抜きにした)「自由貿易協定」であることです。これには中国も、韓国も、フランスも、イギリスも、ドイツも参加していません。

このTPPに加わるかどうかについて、鎖国か開国かの二者択一を迫るかのような論もありますが、これはとんでもなく飛躍した論と言わざるを得ません。これがかえって、この問題を混乱させています。日本の市場は既に、かなりの部分で開放されているのです。

ただし、TPPのようにすべての面にわたって例外なく急いで自由化する場合、大きな打撃を受ける分野がいくつか出てくると考えられます。どうしてもより一層の市場開放を行うのであれば、例外品目を認める2国間のFTA(自由貿易協定)で良いと私は思います。

今回のTPPは、アメリカの対アジア経済戦略が底流にあります。アメリカが経済の停滞、雇用問題を乗り切るためにはどうしても日本を巻き込み、アメリカ主導でアジア市場を押さえる必要があるのだと思うのです。

日本が韓国や中国とFTA交渉に入ろうとしたら、アメリカ側から横ヤリが入ったという情報もあります。これまでの日米関係を振り返ってみても、円高是正を迫ったプラザ合意(1985年)や日米構造協議(1989年~1990年)でも常にアメリカ側に押し切られてきたという側面が見えてきます。

「TPP交渉に参加しても、ダメだったら引き返せば良いではないか」という論もありますが、外交はそんな甘いものではありません。お互いの国益が激突する場なのですから、当然です。野田首相には、日本の国益を考えて最終決断していただくことを強く望みます。

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