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2012/01/30

どうにもならない国会(2)

最近の野田総理はTPPにせよ増税にせよ、当初の低姿勢から強気に転じましたが、政権運営の行方が気になって仕方ありません。

消費税率アップを通すため、国民の理解を得ると称して唐突に議員歳費の引き下げ、衆院比例区の定数80人減をぶち上げましたが、それで削減できる経費はたかだか数十億円に過ぎません。すなわち、これは一時のパフォーマンスなのです。岡田副総理が国会への関与だとして輿石幹事長の注意を受け、反発されるのも当然だと思います。

議員歳費の引き下げよりも、それ以上に効果が大きいのは国家公務員の給与でしょう。7.8パーセントの引き下げで6000億円余を捻出できるのです。我々が増税の前に「無駄をなくせ」「行革を断行すべきだ」と訴えているのは、歳費や定数といった小さなことではありません。国の17ある特別会計の剰余金や積立金をもっと吐き出せ、と言っているのです。

外為や年金特別会計など、やろうと思えばできることはまだまだあります。そして、行革の本丸は国の各府省の地方出先機関、特殊法人、研究機関などの整理なのです。永年続いた自民党政権の下で、肥大に肥大を重ねてきたこれら組織の改革こそが、民主党政権が立ち向かうべき大きな課題なのです。

ところが、腰が退けてそれをやり切れずに議員歳費削減でお茶を濁しているように見えます。また、比例定数の削減は大きな問題です。1人制の小選挙区では死票が大量に生じます。そこで民意を十分に汲み上げるために、比例代表制が採用されたことを忘れてはなりません。民主党や自民党といった強力な2大政党の下での小選挙区偏重は、少数政党にとって不利であることは明らかです。そこを是正するためにも比例は有効なのです。

ともあれ、この問題は議会全体の問題であり、政権党や特定政党の思惑で押し切る話ではありません。また、今の選挙制度を決めた際に小選挙区300、比例200としたのは合理的根拠があったのではなく、時の大政党・自民党に有利であるという判断があってのことですし、重複立候補を認めたのも、自民党に長老議員が多く、小選挙区からはみ出た「落選者」をセーフティネットで救おうという思惑が背景にあったと聞いております。

今の制度を中途半端に弄るよりもまず、1票の格差の是正を行うべきで、その後時間をかけ選挙区割や重複立候補の是非など多岐にわたって検討すべきであり、消費税増税を通すために比例定数を減らすなどという見え見えの手法は本来、取るべきではないと私は考えます。

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2012/01/29

どうにもならない国会(1)

厳しい寒さが続いておりますが、皆さんはお元気でご活躍のことと存じます。私もおかげさまで精一杯頑張っているところであります。昨年12月から新年にかけて日程に追われ、ブログはしばらくお休みさせていただきました。本日より再開いたしますので、何とぞよろしくお願いいたします。

■日本の現状を憂う

つい先日のことです。洋服店を営む高校時代の親しい友人に電話を入れたところ、彼に「国会はまるでわらし(童/子供)のケンカをしているようだ。これでは誰も政治家や政党をアテにしなくなるんじゃないか」と厳しく指摘されました。私の友人だけでなく、おそらく国民の皆さんも同じ感覚でいらっしゃるのではないでしょうか。

昨年は国家を揺るがす大震災と原発事故に見舞われました。デフレ続きで日本経済は相変わらず低迷しています。その上、円高によって自動車産業やIT産業は大打撃を受け、雇用問題はいっそう深刻化しており、未来を担う若者には仕事さえなく、地方はもちろん都会でも職を求める人々があふれています。働き口が例えあったにしても非正規の雇用、それも将来への確かな保障もない生活を余儀なくなれている方が1千数百万人にも達しているのです。

そして、乏しい年金暮らしの高齢者もどんどん増えており、生活保護受給者の数も205万人を軽く突破しました。圧倒的に多い貧困層に対して、富裕層はほんのひと握り。この貧富の2極化はますます進行しています。国の借金は年度内に1000兆円に達しているのです。伸るか反るかの瀬戸際にあるこの日本は今後、いったいどうなるのでしょうか。不安は尽きません。

このすべての責任が政治家と官僚にあることは、今さら指摘するまでもないことです。新年を迎えてこの現状を見るにつけ、誰かが立ち上がらねば―との思いを強くしております。

■どうなる国会論戦

24日から通常国会が始まりました。先週は野田首相の演説と野党の質問があり、自民党の谷垣総裁はマニフェストに従わない野田首相の攻撃に終始しました。谷垣総裁は「マニフェストで4年間は増税しないと約束しておきながら、その約束を守らないのならば解散して国民の信を問え」と言います。しかし、自民党も参議院議員選挙では消費税率10パーセントを訴えていたはずです。

それであれば、自民党も対案を示し、実施の時期や社会保障の内容などを堂々と議論すれば良いのではないでしょうか。にもかかわらず、マニフェスト違反だから解散しろの一点張りでは、国民の支持を得ることは難しいと私は思います。事実、議場からは「谷垣さんは小さいなあ」という囁きも漏れたほどでした。国民も国家の根幹にかかわる質問、政策論議を求めていることは言うまでもありません。

どうも最近の自民党を見ていると、民主党を攻撃して追い詰めることに腐心、解散に持ち込むことを目的化しているかのようです。これでは、国民の求める政策論議など期待できるはずもありません。大震災と原発事故で大きなダメージを受け、この国家が大ピンチに陥っているのですから、さまざまな重要課題については超党派で取り組まなければならないと思うのです。

落選中の浪人を多く抱えている自民党の場合、解散要求を求める"浪人組"の声が強いことはわかります。しかし、この国の現状を直視せず自らの党利を優先しようという姿勢は、国民を失望させるだけであり、政治不信をますます募らせるだけではないでしょうか。

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