« 2012年7月 | トップページ | 2012年9月 »

2012/08/20

領土問題を考える

韓国の李明博大統領が竹島に上陸したのに続き、香港の反日団体のメンバーが海上保安庁巡視船の制止を振り切り、尖閣諸島の魚釣島に上陸しました。日本側はただちに上陸した団体メンバーを逮捕、船上にいたメンバーも含めて全員を強制退去させております。

こうした中韓の動きをどう見るかです。竹島にしろ尖閣諸島にしろ、日本固有の領土であることは疑いようがありません。では、なぜ韓国の李大統領が突然この時期に竹島に上陸し、領有権をアピールしたのでしょうか。さらに、李大統領が天皇の訪韓についても言及し、謝罪要求をしています。この背景は簡単です。

政権末期を迎え、韓国内における李大統領の人気は急落しており、「竹島の領有権主張」や「天皇への謝罪要求」によって韓国国民のナショナリズムを煽り、支持率の回復を狙ったと見るべきでしょう。しかし、この手法は余りにも見え見えですし、大きな危険をはらんでいるのも事実です。

日本と韓国の歴史的背景からして、韓国側の反日感情はちょっとしたことでメラメラと燃え上がってしまう傾向がありますし、日本政府が呼応する形で国民のナショナリズムに火をつけるようなことになれば、両国が激突する事態も考えられます。万が一そうなってしまったら、ここまで両国が地道に積み上げてきたものすべてを失うことになりかねません。

現在、両国は経済的にも文化的にも切り離せないくらい相互依存の関係にありますし、年間に500万人が往来するほどの深い関係にあります。ここは狭い考え方のナショナリズムに左右されることなく、冷静に対応すべきではないでしょうか。

中国も然りです。尖閣の問題で両国が険悪な状態に陥ることだけは回避すべきです。1972年に日中国交回復となった際も尖閣の領有権が焦点のひとつとなりましたが、周恩来首相が「この問題には触れないようにしましょう」ということで棚上げされ、両国の国交正常化が実現したのです。

中国も同様、日本との関係は民間レベルでも相当に緊密であります。経済面においては米国に次ぐ重要な相手国であり、今や中国との良好な関係を抜きにして日本経済は成り立たなくなっています。

戦後、日本は政治・経済・文化・軍事とあらゆる面で米国との深い関係を保ちながら歩んできました。今後も、米国との関係はこれまで通り維持していくことが大事です。そして、経済的に急速に台頭し、政治、軍事などの面でも大国にのし上がった中国とも良好な関係を保つ必要があります。

東アジアの中で地域的にも隣接している中国・韓国と上手に付き合っていくことが、この国家にとって極めて重要であると思います。東アジアの中で生き残りをかけた国家戦略の面から見ても、今回の領土をめぐる摩擦を解消するべく、冷静に考えることが求められているのです。

ただ、日本の政治がこの混沌から抜け出して国家として毅然としない限り、足元をすくわれる恐れがないとは言い切れません。国民の皆さんもこのことを忘れず、警戒しなくてはなりません。

| | トラックバック (0)

2012/08/19

猿芝居めいた政局

オリンピック開催中も揉め続けていた国会でしたが、大方の国民は関心を示すことなく、むしろ各種競技の生中継に釘付けになっていたのではないでしょうか。

野田首相は増税法案と引き換えに、自民党の谷垣総裁から「解散を約束しろ」と迫られました。しかし、その一方的な攻め方は総大将の風格に欠けるものであり、力量不足をさらけ出したようなものです。野田首相が苦し紛れに「近いうちに」と答えて両者は合意したものの、その時期がいつかという解釈を巡り、騒ぎ立てるという有様を見て、国民は日本の政党政治に失望し、完全に見限ってしまったのでないでしょうか。。

そもそも、民主・自民・公明が3党合意で増税法案を通すことになっていながら、解散を約束しないからと直前に卓袱台返しをしようというのです。これは実にひどい話だと思います。多数の浪人や新人を抱える自民ですから、支持率が上向き傾向なのを見てすぐの解散をしつこく迫ったのでしょう。しかし、逆に民主は支持率が最悪のところまで落ち込み、誰ひとり解散をしたくないのです。

重要法案はそっちのけ、国民もそっちのけで権力の争奪戦を演じているようにしか見えません。誰も彼もが呆れ返っており、必ずや次の総選挙では国民から手痛いしっぺ返しを受けるに違いありません。

| | トラックバック (0)

2012/08/06

再エネで集中質疑

8月3日の午前中、経済産業委員会で再生可能エネルギーについて質問いたしました。そのポイントとなる論点は次の通りです。

昨年8月、RPS法に代わり、新エネルギー特措法が成立し、今年7月1日から施行されたことは周知の通りです。

新法は再生可能エネルギーから起こす電気は、電力会社に固定価格・全量買取・優先接続を義務付ける画期的な法律です。また、先に風力や太陽光、地熱など分野別の買取単価や買取期間も決定されております。

しかし、これで電力会社が無制限に電気を受け入れるからといったら、決してそうではありません。いちばんの大きな問題は「送電線」です。

例えば、風力発電が大量にできそうな北海道や青森県、秋田県の沿岸には太い送電線がなく、急いでこの強化を図らなくてはなりません。さらに、電力会社はもともと再生エネルギーの導入に消極的であり、「系統(送電線)が弱くて受け入れられない」という言い逃れもできます。

現在、再生エネルギーの電気導入について、電力会社に系統倍増の必要がある場合、再生エネルギー業者が費用負担をすることになっています。もっとも、こんなおかしな話は世界に例がありません。アメリカ然り、ドイツ然り、スペイン然り、どこの国でも系統強化はすべて電力会社持ちです。

ましてや、再生エネルギー業界は大手が少ないという事情があります。中小の企業が系統増強に協力することなど、不可能といっても過言ではないでしょう。私はこの点について、枝野経産大臣を質しました。

私はまず、何の法的根拠もなく、政令でも省令でもない、単に総合エネルギー調査会の下にある「電気事業分科会・制度小委員会」の中間とりまとめの意向に沿って、(系統増強を)再生エネルギー業者負担としている今の制度はおかしいと指摘。その部分の文言を変え、方針を転換するよう強く主張したのです。

私の追及に対し、枝野大臣はこの問題も含めて「いずれ"発送電分離"をしなければならない」と答弁しています。

日本は従来より発電と送電が一体で、地域独占体制ができています。原子力発電を見れば分かるとおり、電力9社と政府(経産省)は非常に密接な関係にあり、再生エネルギーをなるべく導入できないようにしてきたことも否定できません。

ですから、送電部門を切り離すことにより、いかなる電気でも送電できるという方式を急がなければならないのです。委員会では、国会として初めてこの問題について鋭く詰め寄り、経産省も電力業界も少なからず慌てたのではないでしょうか。

いずれ、原子力発電から再生可能エネルギーへの転換は、この国のエネルギー政策の根幹にかかわるものです。国策なのですから、系統増強のため本年度概算要求をすべきであり、電力会社にも応分の負担を求めるべきであると力説いたしました。

| | トラックバック (0)

« 2012年7月 | トップページ | 2012年9月 »