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2013/02/17

夢かまぼろしか(1)

衆議院の解散からちょうど3ヵ月、選挙が終わってから2ヵ月。あっという間のことでした。

それにしても、3年半前に300人以上の議席を確保し、政権党として君臨した民主党が、野党に転落したのみならず、たった57人しか残れなかったという大敗北を喫すると誰が想像したでしょう。分裂した小沢グループもまた、100名以上を擁立して当選者はわずか8名。これも予想を超えた大敗でした。

逆に3年余の野党暮らしに悶々としていた自民党は、118から294にまで議席を増やし、再び政権の座に返り咲きました

振り返ってみれば、何もかもが考えられないことばかりでした。「あの3年間はいったい何だったのだろうか。さては夢かまぼろしか」と呟きたくもなります。

現職を離れ、すべての政党からもいったん離れ、ようやく自由の身となった今、どうしてあの政権があっという間に国民の支持を失い、消え失せてしまったのかをつい考えてしまいます。

政権が長く続かなかった理由を一言で言い表すのは難しいのですが、解散に至るまでは実にさまざまな動き、出来事が内外にありました。その中のひとつとして、私が忘れられないのは2009年の総選挙を控え、日比谷公会堂で開かれた党大会です。

現職の国会議員や多数の衆議院議員立候補予定者、地方議員や代議員等1000名近く集まり、会場は熱狂的なムードに包まれました。マスコミ各社の世論調査でも民主党の支持率は自民党を圧倒しており、総選挙で民主党が政権の座に就くことはほぼ間違いありませんでした。

ところがその前夜、小沢一郎代表の秘書3名が政治資金規正法に違反した容疑で、東京地検に抜き打ち的に逮捕されたのです。これがいわゆる「陸山会事件」の始まりでした。この事件は後に検事が石川秘書の調書を捏造、でっち上げたことが判明しています。

小沢さんは最終的に無罪となりましたが、もしあの事件がなかったならば、おそらく首相になっていたはずです。この事件が表面化した当時の自民党中枢、官邸筋、官僚(特に検察の一部)、マスコミには「小沢にだけは権力を渡すな」「小沢さえいえなければ民主党はどうにでもできる」という空気がありました。だからこそ、よってたかって「小沢を潰してしまえ」ということになったのではないでしょうか。

当時は元警察庁長官で官房副長官の漆間氏のきわどい発言なども指摘されております。そして、小沢さんが代表を退いた後に鳩山氏、菅氏、野田氏が次々と首相の座に就きましたが、いずれもガタガタになっていくのです。民主党は政権を手にする直前に、旧権力によって痛恨の一撃を食らわされてしまったのです。陸山会事件も結局のところ国家のすざましい権力闘争の一端であったと見るべきでしょう。

正に、これが民主党の悲劇の始まりだったのです。<続く>

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